生きるためにはしょうがないが、利害関係の中に生きていると、心の鎧かぶと(防衛機制)が働いて、会話もとってつけたようになったりする。
しかし、利害関係を越えたことをしていると、心の防衛機制(抑圧・抑制・昇華・合理化・感情転移・置き換え・知性化・退行・逃避・同一化・摂取・投影・反動形成・補償)が外れやすくなるのか、何か、これは魂の会話かなと思えるような深い会話ができたりする。もちろん、ちょっとした天候の話にも、かなりプライベートに立ち入った話にもあるだろう。
魂の会話といっても、暗い魂を想定しているわけではなく、自分や他者のなかにある(あるはず)愛そのものを想定してである。これを意識してみると、随分世界が変わってみえてきた経験がある。
それはそうと、先日の室生寺の経験は清々しかった。朝一番でお寺に入る。山奥なので結構寒く、池も凍っている。その中を本堂をお参りし、そして奥の院まで足を伸ばした。700段以上の階段を登りきると、お堂があるのだが、その前にご朱印受付所があった。そこで、ご朱印をお願いしたのだが、中村さんという担当の方と楽しい会話をした。
お話をお聞きすると、もう80に近い年齢であるにもかかわらず、毎日奥の院のきつい階段を登られご朱印を書かれているとのこと。そして、この字はこういう意味を込めて書いているとか、楽しいご説明も戴いた。そして、写真も撮ってもかまわないなどおっしゃっていただいたのだ。
回答は自分の中にある。このポイントを生き甲斐の心理学は大事にしているが、回答を見えなくするのは自分の防衛機制である。ボランティアをやったり、旅に出たり・・・普段の防衛機制で囲まれた生活から一歩外れ、魂の会話をしたりすると、ふっと、気になっている問題の回答が見えたりする。
生き甲斐 6/10