物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

武谷三男業績リスト(第3版)

2010-05-17 16:28:17 | 物理学

半年かそこいら前から「武谷三男業績リスト(第3版)」を用意していたが、翻訳の仕事が40日くらい続いたこともあって、仕事の予定が大幅に狂い、そのままになっていた。

昨日と一昨日は自宅で閑居していたので、少しその作業をした。その結果ほとんどこの仕事が完了したが、一箇所だけ昔のPhysical Reviewの論文の発行月がわからなかったので、E大学の知り合いに頼んで発行月を調べてくれませんかと依頼したら、数時間して返事をくれた。それで、その情報を補充して脱稿ということになった。

もっともいつもことで、私はあわてものだから、つまらないミスをしそうである。だから、ファイルキャビネットの中に少し寝かせておくことにする。あわてて発表するとどこかまずいことがあるのに後で気がつくことが多い。もっともいつも投稿している「素粒子論研究」ではなく、その電子版に投稿するつもりである。というのはまたいつ改訂をしなくてはならないということが起こるかもしれないから。

このごろだから、インターネットのサイトに出ているだけで用が済むことが多い。それにいつものように別刷を作るとその費用もかかる。そのページ数もはじめはすくなかったが、だんだん多くなって、12ページとなった。業績リストはまだそれでもページ数が少ない方なのでいいが、著作目録ではそれくらいではすまない。

断簡零墨という語があるが、まさに断簡零墨まで収集するといった意気込みでやっている。もっともそういうのは単に「いう」だけであって、完全であることはきわめて難しい。

著作目録の第2版の「素粒子論研究」への掲載後でもやはりいくつかの知らない著作を手に入れたり、または図書館で見つけたりしている。またどこかの図書館から遠隔借り出し(まさにFern Leihe)をして、実物を見たいものが出て来ている。それに昨年秋には武谷の著作ではないが、インタビュー記事が載った本が出ているらしい。それを先刻大学の生協書籍部を通じて注文をした。

「湯川秀樹著作目録」は知人の河辺六男さんが第3版を彼の亡くなる前に「素粒子論研究」に載せたので、もう完璧に近いものになったかと思っていたが、やはりそういうことはなく、私が気がついただけでも数冊(5~6冊くらいかもっと多い)はある。

いつだったか基礎物理学研究所の地下の図書室でそういうことに詳しい、Kさんにあったので、「完璧とは難しいことですね」といったら、Kさんも気にして「湯川秀樹著作目録」補充のリストをつくっているとのことだった。

(2012.2.11 付記) 先日この「素粒子論研究」電子版の「武谷三男業績リスト(第3版)」を見たら、第2版という字がリストの始まるところに残っていた。あほな話である。3版なのだから2版の字が残っているようでは信用性が大いになくなる。それで、訂正す必要があるのだが、なかなか取り掛かれない。


花が咲いた

2010-05-17 15:44:09 | 日記・エッセイ・コラム
この仕事場で仕事をするようになって5年だ。緑の濃い名前を知らない植物だが、いつも水をやっていたら、はじめて白い花が咲いた。もっとも花なのか。葉が白いだけなのかは分からない。だが、おしべがあるみたいなので、花なのであろう。水をやるだけで何もしない。室内にあるので、冬でも青々としている。

月下美人だったかは7年に一回しか咲かないと聞く。何十年も昔だが、大学宿舎に住んでいた頃、同じ棟に住む年上の生物の先生が月下美人をバルコニーで育てていて、その花が咲いたというので、夜に見せてもらったことがあった。月夜であったかどうかは覚えていないが、月夜であったような気がする。

セミは7年間地下にいて、地上に出てくればその寿命は1週間の短さと聞く。はかないようでもあるし、それだけ夏に盛んに鳴くのもむべなるかなとも考えられる。

サボテンの花が咲くのも、滅多にないことだとか。大学生の頃に同級生が近所に住んでいて、彼がサボテンの鉢植えをもっていた。1週間に一回くらい水をやればいいとかで、あまり水をやりすぎると却っていけないのだと聞いた。そしてそのサボテンに花が咲いたのを見せてもらったことがある。

彼は後年Y大学の理学部長を数年勤めた男だったが、あまりの激職だったかで心臓に故障を起こしたという。もっとも彼の奥さんが医師でその予兆に早く気がついて彼は入院し、命を取り留めたとは数年後に本人から聞いたものである。

いずれにしても、人間の病気であれ、植物の花が咲くのであれ、数年に一回とかだったら何とかやり過ごせるのかもしれない。