Atomという題の翻訳本を最近読んだ。BBCの“Atom”という放送の副読本みたいなものらしい。これは原子とか原子核の研究を進めた科学者についての本であるが、こういった本はロベルト・ユンクの「千の太陽よりも明るく」以来たくさん出版されている。この本もそういった本の一つと言っていいのだろう。
すでに知っているような話も多かったのだが、Heisenbergが双子の兄弟がいたとか、聞いたことのなかったような話もあった。量子力学をつくった学者にもいろいろのスキャンダルやなんかがあったようである。Schr”odingerの女性問題とかも書いてある。、Diracが寡黙でものをいわなかった理由も父親に自宅の夕食ではフランス語しか話してはいけないと強制されたためではないかとか説明がある。
もっともDiracの母はフランス人のはずだから、フランス語を話すのは当然かもしれないが、それでも誰かフランス語を母語にしている人が一生懸命に英語で話をした後で、彼はフランス語ができるとか聞いてびっくりしたとかはこの本には書いてなかったが、どこかで読んだ気がする。
ところどころで、正しくないのではないかというところもあった。それはDysonが彼の論文を発表したときにはSchwingerはまだ量子電気力学の論文を書いていなかったとかあったが、これは多分Schwingerは全部ではないにしてもすでにいくつかの量子電気力学の論文を発表しているはずである。FeynmanについてはDysonの論文の方が発表が早かったというのは私も知っている。
Heisenbergは花粉症にかかって、1925年5月に療養のためにヘルゴランド島に出かけたのだが、これはこの島は岩山が多くて草花が少ないからであるとは書いていなかった。風がさわやかでとかあったが。ここで量子力学の端緒をつかんだと書いてあったかな。
「お前もか」と思ったのはBornを軽視しているところである。どうもそこらあたりが気に食わない。Bornの名前はところどころに出ては来るが、まったく触れられていない。著者は科学ジャーナリストで、宇宙史の研究者とあった。だから、天文学とか天文学者のことは普通の本よりは詳しかった。それがこの本の特色だろうか。
すでに知っているような話も多かったのだが、Heisenbergが双子の兄弟がいたとか、聞いたことのなかったような話もあった。量子力学をつくった学者にもいろいろのスキャンダルやなんかがあったようである。Schr”odingerの女性問題とかも書いてある。、Diracが寡黙でものをいわなかった理由も父親に自宅の夕食ではフランス語しか話してはいけないと強制されたためではないかとか説明がある。
もっともDiracの母はフランス人のはずだから、フランス語を話すのは当然かもしれないが、それでも誰かフランス語を母語にしている人が一生懸命に英語で話をした後で、彼はフランス語ができるとか聞いてびっくりしたとかはこの本には書いてなかったが、どこかで読んだ気がする。
ところどころで、正しくないのではないかというところもあった。それはDysonが彼の論文を発表したときにはSchwingerはまだ量子電気力学の論文を書いていなかったとかあったが、これは多分Schwingerは全部ではないにしてもすでにいくつかの量子電気力学の論文を発表しているはずである。FeynmanについてはDysonの論文の方が発表が早かったというのは私も知っている。
Heisenbergは花粉症にかかって、1925年5月に療養のためにヘルゴランド島に出かけたのだが、これはこの島は岩山が多くて草花が少ないからであるとは書いていなかった。風がさわやかでとかあったが。ここで量子力学の端緒をつかんだと書いてあったかな。
「お前もか」と思ったのはBornを軽視しているところである。どうもそこらあたりが気に食わない。Bornの名前はところどころに出ては来るが、まったく触れられていない。著者は科学ジャーナリストで、宇宙史の研究者とあった。だから、天文学とか天文学者のことは普通の本よりは詳しかった。それがこの本の特色だろうか。