普通に目の見える人のことを晴眼者(せいがんしゃ)という。
こういう語を普通の人が使うことはあまりない。学生の頃、あるスナックに夜遅く行ったときにそこに来ていた、お客の中年の女性から晴眼者という語を聞いた。
そういう語をそれまでに聞いたことはなかったが、話の前後関係からその意味はつかめたと思う。それにしてもそのときに辞書を引いて確かめたことがなかった。
最近、気になって国語辞書を引いて、確かめた。人は生きていくうちにいくらかの日本語の語彙も得ていくのだが、それにしてもなかなか普通の人が聞いて知る語彙には限りがある。