She speaks fluent English. というと「彼女は流暢に英語を話す」という意味である。このfluentに関係した語にfluencyという語がある。この語から派生したと思われる語にinfluence(影響)という語がある。
大学の英語の時間は大体において退屈であったが、英語の先生(名は湯浅先生だったか?)がinfluenceとは流れが入って来て流れが乱されるということから、影響という訳語が出てきたのだと言われた。
他のこれに関係した語も聞いたのだろうが、もう覚えていない。しかし、その後、合流型超幾何関数(confluent hypergeometric function)というのを知ったときに、この湯浅先生の話を思い出していた。conはイタリア語では「一緒に」とか「ともに」という意味だと聞いたことがある。
そういえば、大学のドイツ語の読本でKoblenz(コープレンツ)というライン河沿いの町はこの地でモーゼル川がライン河に合流する地点であることから来ていると読んだ。
私はその後何年かして、このKoblenzの近くのMainz(マインツ)という町に1年住んだが、とうとうこのKoblenzには行ったことがなかった。ただ大学の素粒子物理の研究室の秘書のHolly嬢がKoblenzの出身であるということを知ったくらいであった。
Mainzはラインワインの集積地であると同時にライン河下りの起点として有名である。それと活版印刷の発明者Guthenbergはマインツの誇りである。大学もその名をJohannes Guthenberg Universit"at Mainzという。マインツ大学はドイツの大学ではめずらしいキャンパス大学の一つである。
ライン河下りについていえば、有名なローレライの岩はこのMainzからKoblenzの間にある。Burg KatzだのBurg Mausだのという、かわいらしい城もあり、途中にはワイン酒場の町として有名なR"udesheim(リューデスハイム)もある。ここのDrosselgasse(つぐみ横丁)にはワイン酒場が軒を連ねており、アメリカ人の観光客等が世界からワインを楽しみに訪れている。
ローレライについていうとよく似た岩山がローレライの前にもう一つあるので紛らわしい。最近ではローレライの岩山の近所に近づくと有名なローレライの曲が遊覧船で流されるので、間違う人はいなくなったらしい。
ときどきはローレライの岩の上に伝説の美女ならぬ、本物の金髪の美女が座っていて、髪を櫛けづっていたり、観光船の客たちに笑顔で投げキッスとかの愛想を振りまくとか、ますますドイツでライン河下りをしたくなる。