今日は火曜なのでまたまたTEDカンファランスの話である。
Dan Barberはレストランの腕利きのシェフである。あるとき旨い魚の料理を食べて感心してその魚を提供した養魚場にどうやってその魚を育てて、どんな飼料を使っているのかを尋ねたことがある。
そのときに会社の代表者もどのような飼料を魚に与えているかはわからなかったので、つぎつぎにたらいまわしにされて、最後に飼育に携わっているある生物学者のところへ電話が回ったという。
そして結局わかったことは飼料として魚に与えられているものは、チキンだということがわかって幻滅をした。これはもちろんアメリカ国内のことである。
もう一つはスペインの話で、ある会社が広い範囲の沼沢地の水をすべて川に流すようにしたら、そこは不毛の地になった。そしてその会社は結局そこから撤退を余儀なくされた。
そこを買ったのは環境に関心をもっているある企業でこの企業は前の企業ととは全く正反対のことを行った。すなわち、自然の生態系の循環を大切にした。
その結果としてそこからはとてもおいしい魚がとれるようになった。ダンがその養魚場で取れた魚を食べたときにその魚は焼きすぎだったというが、それにもかかわらずとてもおいしかった。
それでダンはその養魚場のことを調べて、その責任者のミゲルに質問した。どのような養魚場がいいのかと。そしてわかったことは自然にしてその自然環境に渡り鳥のフラミンゴが来てそこで十分鳥たちがお腹を満たすことのできるような環境だという。
もちろんフラミンゴは自然の環境の一部としてその典型として挙げたものであって、そのほかのあらゆる自然環境に生息する生物が重要である。
一見経済性とは相反する自然な環境がいいということであった。それで最上の養魚場とはいろいろな生物がその天敵も含めてバランスをもって生活できているようなそういう自然な環境である。
ミゲルは魚の飼育の専門家ではなかった。彼は環境が調和をとれて、均衡していることを気にかけている。そういう人が結局は最上の「養魚場」である、自然環境をつくることに尽力したから最高の魚がとれた。
ダンの発見は極めて自然なところへ落ち着いたが、そういう再発見を人間はしなければならない。