物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

ドイツ語検定試験解答

2015-07-07 14:18:40 | 日記
第三書房のサイトに2015春季のドイツ語技能検定試験の解答とその考え方が在間先生によって載せられた。

このブログでも在間先生の解答とその考え方を楽しみにしていると書いたが、なかなか2級の試験の考え方の記述が興味深かった。

在間先生には一度だけ彼のお弟子さんのFさんの結婚式の時にお目にかかったことがある。もう何年も前のことである。

先生の一番弟子ともいえるFさんのためにわざわざ松山までそのときに来られたのであった。

なかなか人間味あふれた解答の指導であり、大問2の(3)と(4)とについての考えのゆれが推し量られ、興味深かった。

在間先生と言えば東京外国語大学のドイツ語の先生だった方でもあり、もちろんドイツ語の権威である。さらに2つも独和辞典を出版されている方でもある。だから、このような優れた方でもいろいろ設問に答えるときには考えの可能性の間で揺れるということは興味深い。

この(3)とつぎの(4)とは私の解答がどうしたか記憶がないのである。だから正しい答えを私が選択したかどうかはわからない。

(3)は

Die Vebreitung der Luftschmutzung hat in der Bev"orkerung ( ) Aufregung gesorgt.

で( )に入るのはf"urだとしているが、この用例はドイツ語を学ぶ外国人のための辞書であるLangenscheidtにも出ていないとあった。

つぎの(4)は

Die Stadt l"adt dieses Jahr G"aste ihrer Partnerstadt in Frankreich ( ) ihrem
dreihundertj"ahirigen Jubil"aum ein.

であるが、zuかbeiかに迷った記憶がある。その迷いの後でzuを選んだのかbeiを選んだのか記憶がない。beiを選んだ可能性が大きい。どうもこれはzuが正解らしいとドイツ語のクラスの解答のときにはzuを選択したけれども。

在間先生もそのことをちょっと触れられている。でも正解はzuでしょうときっぱり言われている。

在間先生、解答と詳しい解説を有難うございました。

多元環

2015-07-07 11:50:36 | 日記
多元環を言葉としては知っていたが、どんなものか知らなかった。一昨日だったか就寝前にちょっと遠山 啓編集の『数学教育事典』(明治図書)を開いてみたら、私にもわかるような言葉での説明があった。

それで多元環の何たるかの基本はわかったのだが、その中でまた疑問も出て来た。それはつぎのようなことである。

複素数とか四元数は多元環の一種であることは分かったが、結合法則が成り立つためにはその構造定数の間にある特定の関係がなければならないとあった(注)。

八元数は結合法則が成り立たないということを知ってはいるが、結合法則が成り立つための条件をどうやって導いたらいいのか。

実際に計算をしてみたらいいのかもしれないが、このことにちょっと戸惑っている。私のもっている本をちょっと調べてみたのだが、そのことに言及している本をまだ見つけていない。

小著『四元数の発見』(海鳴社)が発行されたときに納入された図書館でその書が多元環に分類されていたが、それを見ても私は多元環が何かを知らなかった。

ところがおよそ多元環が何かがわかったら、またまた新たな疑問が出て来た。

(注) 結合法則を満たさないような代数を多元環と呼ばないという多元環の定義もあるらしいが、結合多元環という語もあるので結合法則を満たさなくても多元環という呼び方をするという見解を私はとりたい。上にも書いたが、八元数は結合法則を満たさないということがよく知られている。

ちなみに多元環は英語ではalgebraであり、そういうことばとしてはLie Algbraなどはよく知られている。だから、「多元環」という語を使わずに単に「代数」という用語を使っている書もある。

なお、構造定数がどんなものかをこのブログでは示せない。式で表して定義をすればすぐにわかることだが、失礼をする。