物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

Prolegomena

2020-06-23 13:16:23 | 本と雑誌
ある科学史家の論文を読む機会があった。

その中に哲学者カントのProlegomenaが出ていた、ところがこの言葉の意味を知らなかったので独和辞典を引いてみた。

始めに引いた独和辞典には載っていなかった。それで収録語数が少し多い独和辞典を引いてみたら、ProlegomenonはVorwortとあった。Vorwortは序文という意味である。

ProlegomenaはProlegomenonの複数である。80歳を越えてようやくProlegomenaの意味を知るというお粗末であった。

「数学・物理通信」ではいつも編集後記を書いているが、ドイツの雑誌では編集後記はなく、なんでも序文のところに書くということを何年か前に知った。

還元公式が先か加法定理が先か

2020-06-23 13:02:48 | 数学
三角関数の余角の公式だとか補角の公式だとか、はたまた負角の公式は加法定理よりも先に現れる。

その後で加法定理を導くのが普通の高校の三角関数を教える順序である。それを逆転させることができないかと考えている。

なかなかその道は細い。普通の余弦定理と距離の公式からcosの加法定理を導くのはほとんど定番の加法定理の導き方である。

もっともcosの加法定理から、sinの加法定理を導くときには余角の公式を用いるのが普通である。そうするといわゆる還元公式を先に教えたり、導いたりしておかないと加法定理が完全には導けない。

加法定理からはもちろんこれらの還元公式を導くことができるが、加法定理をこれらの還元公式を用いないで導くにはどうするかはかなり難しい。