還元公式を先に学ばないで加法定理を導けないかとあくせくしている。
そのために何かヒントになるものがないかと思って、ソーヤー(田中・宮本訳)『数学へのプレリュード』(みすず書房)を取り出して来て、「行列の代数」のところを読んだら、何のことはない。最後のところで還元公式を使っていることがわかった。
2行2列の回転行列で加法公式を証明できることは事実なのだが、その回転行列を導くところで還元公式を使っていた。
後はうまく還元公式なしに加法公式を証明できそうなのは複素数の積くらいだが、はたしてこれはうまくいくのだろうか。
加法定理から還元公式を導くことはできるが、その加法定理をまったく還元公式を使わないで導くことはまだ私にはできていない。