数学史の本の三角法の歴史について書かれた章を昨日読んだ。天体の計算とか土地の測量とかで三角関数の表が必要だったらしく、三角関数の表が何回もつくられたらしい。そしてそのときにいま三角関数の公式として知られている式が使われたという。
それにいま対数として知られているものも元は三角関数の積を和に変える公式からヒントを得て、かけ算、割り算をたし算、引き算に変化させるということもそこに起源があるらしい。数の計算で割り算とかかけ算はたし算とか引き算に比べて時間がかかるからである。
対数は天文学者の寿命を2倍に延ばしたとかといわれる。もっともそのために対数表をつくることに生涯の少なからぬ時間を捧げた人がいたということらしい。それも複数の人が。いまでは対数表も三関数表も手元におく必要がなくなって久しい。関数電卓という便利なものができたからである。
初期には三角法は幾何学の一部であったが、いまでは三角関数は解析学の一部となっている。これは振動現象や波動現象の解析に三角関数が使われているからである。