解析接続について先日も書いたかもしれないが、なかなかわかりやすく書いたものがないと書いたと思う。
最近読んだ本では石井俊全『大学の複素関数』(技術評論社)がわかりやすかった。だが、この本ではあまり解析接続のいろいろの手法についての説明はない。昨夜読んだ本の小数野寺嘉孝『なっとくする複素関数』(講談社)はわかりやすいだけではなく、例も数例あっていいと思う。
解析接続については松田哲『複素関数』(岩波書店)と金子晃『複素関数講義』(サイエンス社)がいろいろな解析接続の手法が説明されているので、この2つの書がお勧めである。
だが、はじめに述べた石井の著書と小野寺の著書は解析接続のその突き抜けた解説で特色がある。もっとも私が問題にしているもうひとつトピックの分岐点については石井の著書にはあまり具体的に書かれていないような気がする。小野寺の書にはこのことが書かれているが。
分岐点については私の解説も読んでみてほしい。「数学・物理通信」9巻1号(2019.3)の「分岐点の定義(新版)」をインターネット検索して読んでみてほしい。「数学・物理通信」はインターネットで容易に検索できる。あまりほかの複素関数の本では読めないような説明を読めるはずである。