[写真]野田佳彦立憲民主党代表、先々月2024年9月、福岡県内で、宮崎信行撮影。
来週木曜日に召集され、金曜日に所信表明演説の変則日程となります。火曜日は自民党役員会は開かれず。三笠宮妃の斂葬の儀となります。お父さんの高木正得さんは貴族院議員でした。両院事務局の「議会制度百年史」の貴族院議員名鑑によると、高木子爵は、東京帝国大学理学部の大学院卒。昭和7年4月から昭和22年5月までつとめて、昭和23年11月に亡くなりました。貴族院廃院のショックで若くして亡くなったとされています。令和6年の現在、党派を問わず落選した人のショックは、廃院のショックよりは小さいように傍観者として感じます。生き抜いていただきたいと思います。百合子さまは、お父様を超えて長生きなさいました。
経済対策が閣議決定され、第1次補正予算案の編成に入ります。これに先立ち朝9時から政府・与党政策懇談会が開かれました。自民党からはスガ副総裁、武見参議院議員会長らが初見参。公明党は斉藤新代表、西田幹事長のほか、赤羽副代表、谷合参議院会長、石川参議院幹事長が出席しました。竹谷代表代行の姿はなかったようです。公明党の副代表のもう一人は前議員です。自民の松山・参幹事長の姿もなかったようです。両党の国対委員長もこの場には加わらないようです
経済対策に恒久的な税制改正が入ることは本来は邪道だと考えますが、今回の国民民主党の4倍増を受けた自公国政調、税調協議は老練なテクニックで評価できます。文章上、所得税の基礎・給与所得控除の大幅引き上げプログラムが令和7年税制改正大綱や法案に入ることは確実となりました。ところが、全国で4つしかない2人区の静岡県で、榛葉賀津也さんが静岡県教職員組合から推薦を得られない公算が高まりました。静教組出身の女性県議は「私は定年退職してから初めて女性の貧困があることを知りました」とあっけらかんと演説して、県議選に出馬し連続当選しています。担任やホームルームでは女性の貧困というのは気づかないものだったようです。三位一体の改革で、教師の給料は3分の1が国費、3分の2が県費となりました。その県費だって、全額、地方交付税や補助金で賄える程度のお金に過ぎないでしょう。三位一体の改革のときに数学者の藤原正彦さんが義務教育の均質性が崩れると反論していましたが、実際に、義務教育の均質性が崩れたことよりも、教職員の正規・非正規格差の方が教育水準を下げたはずです。地方税財源の下押しを一方的に嫌う静教組に対して、私は最大の軽蔑を感じます。
さて、野田佳彦立憲民主党代表の定例記者会館が開かれました。河村たかしさんが日本保守党衆議院議員に転じたため、減税日本の元副市長対、元民進党代表の前参議院議員のどちらかがあさって名古屋市長に当選します。
当ニュースサイトの16年前の記事にもあるように河村さんは関東ローカルのラジオ局で「たわけた先公」と発言し、教師による言葉狩りを批判しました。公爵の敬称「公」を「先生」の先につけるのは、最大の侮辱であり、愛知県教職員組合は、連合愛知の伊藤顧問弁護士を擁立しようとしましたが、古川、伴野議員らがとりもち、河村さんが出馬し名古屋市長になりました。
15年前の卒業質問で、河村さんは、総務省自治税務局の女性の官房審議官(旧郵政省出身)に対して、平成の大合併の際に、大きい方の自治体が、小さい方の自治体にあわせて住民税均等割を下げて吸収合併をした事例があるか問いました。法定内超過課税とは別に、自治体が住民税均等割を決める「課税自主権」があることから、自治体に国の同意なしに減税する権限があることが初めて明らかになった画期的な国会質問です。これを河村さんは名古屋市長として実現したので、圧倒的な説得力のある政治家人生を歩んでいます。
この件に関して、私は14年前の岡田克也幹事長に「減税という課税自主権もある」と指摘しましたが、岡田さんは全くわかってませんでした。鳩山由紀夫さんは最後に会った人が言ったことを言う、と大橋巨泉元民主党参議院議員(故人)が評しましたが、岡田克也さんは最初に会った人が言ったことを言う、と北澤俊美元新生党参議院議員(健在)が評しています。
それでは、野田佳彦さんはどうかと思うと、両論を聞く性格のようです。野田さんはきょうの記者会見で「減税といえば聞こえはいいですし、ご負担をお願いするよりは、それは有権者の支持が得られやすいと思う人たちもいるかもしれませんけれども、ケースによりますよ、自治体の問題と国の問題とまた違ったりしますけれども、逆に将来の世代に対して負担をね、押しつける形になるんではないかと、逆にそちらの面で敏感な人たちもいますので、どんな形の税については、きちっと論理的に説明をしていくということが大事だと思います。減税だから人気があるというのは、必ずしもそうではないんではないか。
名古屋についても、そのワンポイント一緒だけで今流れができてるのかどうかね。これはよく分析をしなければいけないだろうと思いますが、我々は大塚さん、ご要請もあったんで推薦をさせていただきましたので、投開票日まで一生懸命応援をしていきたいというふうに考えています」と語りました。
私もこれまで、野田さんは単に増税派だと思っていましたが、柔軟に両輪を聞く、良い意味でのポピュリスト、良い意味でのハリボテだと感じます。社保税一体改革ではできなかった「熟議と透明」のその先の「説明」が一番大事だと確信します。
2008年10月23日 23時16分00秒 | 人物
先週金曜日(10月17日)のラジオ番組で印象的な場面がありました。
関東ローカルの文化放送「くにまるワイド ごぜんさま~」に民主党衆院議員の河村たかしさんが出演しました。
「ごやっきゃあになります(ごやっかいになります)」の常套句から始まる河村さんは、月1回の“レギュラー・ゲスト”として、国債800兆円の危機感をあおる財務省や議員特権などを豪快に斬りまくります。CM時間が足りなくなりそうになっても、しゃべり止まらない河村さんをなだめて、必死にCMに行こうとする野村邦丸アナウンサーとのやりとりは毎回、笑えます。
午前8時半、この日の放送はちょっと違った雰囲気で始まりました。
直前の番組は私と同じ下町生まれの吉田照美さんが担当しています。照美さんは関東ラジオ界の“横綱”です。新しくアシスタントに付いた女性アナウンサーが福島・会津にゆかりがあるということで、「○○は“会津弁”ではなんて言うの?」と矢継ぎ早に質問。いつもながらの小気味の良さで、「それでは今日のゲストの河村たかしさん、○○は名古屋弁ではどう言うんですか~?」と番組をバトンタッチ。
ところが、邦丸さんが番組をスタートするのを制した河村さんが「ちょっと今のアナウンサーの方に申し上げますがね~~」としゃべり出しました。
「名古屋弁というのはないんですよ。名古屋ことばっていうんです。標準語と方言ではなく、共通語とお国ことばなんです」と持論を展開しました。
河村さんは衆院逓信委員会(現在の総務委員会)でNHK会長に質問した成果で、現在、NHKでは「標準語」とは言わずに「共通語」と言うことなどを披露しました。
邦丸さんが機転を利かし、番組は急きょ、「お国ことば」をテーマにメール・ファクスを募集しました。
8時台後半は、金融危機を分かりやすく解説した河村さん。
この後、「お国ことば」をテーマにした投稿が集まり、邦丸さんが軽快に読み上げていきました。
「名古屋に住んでいたころ、驚きました」という投稿。名古屋地方でとても有名だというアナウンサーの名前を挙げた上で、
「いつも、番組でやっとかめと言うのに面食らいました」。
「やっとかめ」は広辞苑にも載っていて、「(愛知・岐阜県で)久しぶり」という意味だそうです。河村さんによると、「やっとかめ」は漢字では「八十日目」と書くそうです。
末広がりの「八」(や)+「十日目」(とおかめ)=やっとかめ。八十日ぶりに会うから「やっとかめ(久しぶり)」。
私は初めて知ったのですが、実にすばらしい日本語です。
河村さんは「やっとかめ、といえば、学校のころ、先公がよぉ!」と国会議員からはあまり聞かれない「先公」という言葉を使い、思い出を語りました。
ある時、教師が黒板に次のように書いたそうです。
×やっとかめ
教師は「みなさん、きょうからやっとかめという言葉を使ってはいけません」。理由は「名古屋でしか使わない言葉だからです」。
河村さんの心の中は土砂降りだったようです。邦丸さんが話を引き取った後も、マイクの向こうから「とんでもねえ。たわけだ」という河村さんの声が聞こえました。
(ラジオ部分のやりとりは記憶から再現しました)
河村さんの愛知1区には、JR名古屋駅、県庁、市役所、名古屋城があります。【追記】JR名古屋駅は愛知5区です(コメント欄参照)、訂正します。【追記おわり】
河村さんは著書「おい河村! おみゃぁ、いつになったら総理になるんだ―反骨のサムライ世直し十番勝負」の56~58ページで学校教育を次のように振り返っています。
(引用はじめ)
[“日本は犯罪国家だ”という「左翼教育」に洗脳されていたワシが今言いたいこと]
(略)
ワシらのように団塊の世代の人間というのは、“日本というのは過去に侵略戦争をして大陸で殺人や強姦から略奪からありとあらゆる犯罪を犯してきた、恥ずべき民族だ”ということを学校の先生によって、徹底的に教え込まれたのである。(略)
アメリカが広島・長崎を落としたおかげで、どうにか終戦を迎えられたというわけだ。(略)
学校では左翼教育がすべて、他はないとセンセイは言っていたし、事実それが試験にも出た。
“右でも左でも関係ない。こういう話がある”ということを子供たちに教えて視野を広くしてほしかった。それがあの当時、教師だった人々にワシが言いたい唯一のことである。
(引用おわり)
日教組(日本教職員組合)の解体をさけんだ威勢のいい国交相が話題になりました。民主党は4人ほど日教組出身の参院議員がいますが、様々な考え方の集合体=徒党(Party)です。民主党が日教組の言いなりであるかのようなイメージは、プロパガンダ(政治的宣伝)です。
ことしのノーベル賞受賞者4人のうち、3人が名古屋大学にゆかりがあることが話題になりました。優秀な人材を輩出し続ける名古屋の玄関、新幹線・名古屋駅には「胴上げ禁止」という看板があるそうです★★要確認★★。ホームの胴上げが春先の風物詩になってしまい、危ないからJR東海がこういう看板を出したようです★★要確認★★。
私は生粋の東京っ子ですから、早大在学中、郷土愛の強い地域の出身者から噛みつかれることがよくありました。名古屋周辺もそういう傾向がありました。
そういう交流の中で、私は件の「胴上げ禁止」を知りました。名古屋自慢と東京けなしを続ける友人にその話をむけると、「友人の門出を祝うために、愛知中から名古屋駅に集まるんだよ」とご満悦。そこで私が、「なぜ東京の大学に行くことがそんなにめでたいのか?」「なぜ上りホームにだけ看板があって、下りホームにはないのか?★★要確認★★」と反撃すると、たいてい黙り込んでしまいました。
皮肉にも、国交相は日教組批判の材料として「全国統一学力テスト」を引き合いに出しました。「全国統一」の錦の御旗を振りかざすことこそ、「国土の均衡ある発展」の発想にほかなりません。その国交省の外局として10月1日、観光庁が発足しました。3泊4日で十分な画一的な風土をつくりだした自民党に何を期待すればいいのでしょうか。
人より道に税金を使う自民党。優秀な人材はクルマと新幹線と飛行機を使って東京に集まっています。いわゆる「ストロー現象」です。
「ナイター中継終了の時間ですが、一部の地域を除き、延長してお送りします」という日本“テレビ”放送網系列のアナウンスの「一部の地域」だという劣等感で、東京に出てきたという話をよく耳にしました。
名古屋組など大志を抱いて東京に出てきた人たちと違い、こういった「一部の地域」組は、東京であまり成功していない傾向があるように何となくですが、感じます。
故郷のことばに誇りを持てない人の存在が、日本文化を衰退させ、日本語の乱れを生んでいるのではないでしょうか。八十日目ぶりに会うから、やっとかめ。漱石の「二百十日」「彼岸過迄」に通じる美しい響きです。こんなきれいな日本語にもっと早く出会いたかったと思います。「国土の均衡ある発展」という自民党53年長期独裁政権こそ、「×やっとかめ」という言葉狩り教室を生み出したのだと考えます。解体すべきは自民党です。
2009年02月26日 23時28分54秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ
写真は河村たかしさん=衆院総務委26日、衆院インターネット審議中継からキャプチャ
河村たかしさん(愛知1区)が26日の衆院総務委に「さしかえ」で登場しました。
河村さんは名古屋市長選挙出馬のため、近く衆議院議員を辞職する見通しです。
きょうは市民税に関して、総務省自治税務局長、自治財政局長に質問しました。
この中で、河村さんは名古屋市で市民税の所得割の標準税率を割り込む税率の設定が自治体・議会の判断で可能だと思われる答弁を引き出しています。また、このような自治体は過去20年間に遡って調べた限りでは、合併に伴い均等割をすりあわせた場合を除くと、ないそうです。
また、河村さんは名古屋市の市民税収は2、400億円なので、市民税を10%引き下げた場合は240億円の減収になるが、それを行政改革で歳出を削減すれば、起債が国によって制限されることがないということを明らかにしました。2005年度の地方自治法改正で可能になったようです。
この質問は名古屋市長選の公約作りのためであることは間違いないので、名古屋市政記者クラブに向こう1年以上いる予定の記者は、絶対に聞いておいた方がいいですよ。
「地域協議会」を中学校区ごとに設けると、「日本で初ですか?」と質問。総務省自治行政局審議官は「政令市では初だと思います」と答えました。
これらは名古屋市長選の公約作りであることは間違いないでしょう。河村さんの頭の中にビジョンがしっかりあるから、それを官僚を使って質問する格好でした。
やっぱり河村たかしはすごいと思いました。
ガンバレたかし、負けるなたかし。
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