宮崎信行の夕刊フジ

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

参院選の結果、私の昨年末の「AERA」での予想が的中

2010年07月13日 20時19分33秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏

 さて、当ブログは昨年暮れに、2010年の第22回参院選は、1998年7月12日の第18回参院選(1998年7月12日)に似ていると予言していましたが、ピタリ的中しました。

 自民党「44」議席で、与党全体でも「44」議席(第18回参院選)
 民主党「44」議席で、与党全体でも「44」議席(第22回参院選)

 ということで、定数が変わっていますが、ピタリ。

 「世論は参院選では、与党にお灸を据えようとする」「評判は高いと思われていたのに大敗」と述べています。また、「山一証券破綻処理など」とし、参院選は経済・景気に左右されやすい傾向がある、と取材で指摘させて頂きました。

 

【過去エントリ】下のリンクをクリックしてご覧ください。
AERA2010年1月4日・11日号にコメントを載せてもらいました。

 なぜ、昨年末から民主党が大敗すると思っていたかというと、みんなが油断していたからです。これは選挙の鉄則ですね。それと、「参院選は組織の闘い」、という「組織」とは、基本的に県連のことです。なのに、小沢一郎幹事長(当時)の全国的各種団体への働きかけに対して、批判する声が党内になかった。

 民主党が議長をやっているのは岩手県議会と東京都議会、そして、「新政みえ」の名前でやっている三重県議会のたったの3都県。残りの44道府県は自民党系が議長です。そして、第22回参院選からわずか8ヶ月後には、統一地方選挙で、これは44道府県(東京、茨城、沖縄除く)の県会議員が改選になるから、自民党県議は必死になります。

 そのほかにもいろいろあるんですが、宜しければ、取材のご要請があれば、お話しします。小生若干営業に不得手なところがございまして、現時点で1件ありますが、その他にもご連絡お待ちしています。取材では、中立の立場から参院選を総括いたします。

 昨年来、民主党は負けると思っていましたから、このブログは民主党支持を明言していますので、第22回参院選に関しては、議席予測などは自主的に控えてまいり、再選して欲しい政治家の応援に絞りました。民主党サポーター登録者なのだから、口頭で伝えればいいだろうと思われるかもしれません。私は5月11日の代議士会で執行部刷新要求をすべきだ、と複数の議員に働きかけましたがかないませんでした。5月12日以降、幹事長経験者の事務所からも「妙案はないか?」と聞かれましたが、これは「5月11日を過ぎたので、もう無理です」と断言しました。その後に、首相交代劇があり、世論調査の結果には、安堵しましたが、フタをあけたらやはり私の答えはあっていたと思います。公示日朝に取材に赴き、異変を感じて、あわてふためいて代表経験者の事務所に飛び込みましたが、数時間の話し合いの後、「何とか盛り上げていこう」ということで、それは出来たかと思います。

 ところでこのAERA新年号、“龍馬”の福山雅治さんの表紙の次から3頁にわたり三井物産さんが広告を出していて、「ロマンを持て。世界と語れ。」として、創業者・益田孝の写真を載せていました。福井藩士から維新政府を経て三井に転じ、三井物産を創業した益田は浜で中外物価新報を発行。広辞苑にも載っていますが、これが現在の日本経済新聞です。創刊者・益田の力が、元日経浜支局員の僕にも伝わってきたのかもしれません。

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第175臨時国会は7月30日(金)召集へ

2010年07月13日 20時18分58秒 | 第175臨時国会(2010年7月)ねじれ
[写真]樽床伸二・民主党国会対策委員長

 民主党国対委員長の樽床伸二さんらは、参院民主党国対委員長の平田健二さんらと相談し、第175臨時国会を7月30日(金)に召集することを決めました。

 陛下が、日本国憲法第7条と国会法第1条によって、東京に召集します。参議院規則それと、もちろん衆議院規則のそれぞれの第1条により、召集詔書に指定された期日の午前10時に各議院に集会しなければならないとされています。当選後初めて登院する議員は、当選証書を事務局に提示し、当選人名簿との対照を受けます。

 このため、7月30日の衆院本会議や参院本会議は「午前10時開議」と表示されますが、実際には、午後1時ごろからスタートすると思います。

 報道によると、会期は5、6日ということで、召集翌日から土日を挟みますから、合計4営業日程度の「院の構成」を定めるだけになりそうです。

 院の構成は、まず参議院事務総長が議長・副議長選挙を取り仕切り、議長らを選出。議長が常任委員長を指名します。なお、第22回参院選で議席を21→19に減らしたことから、公明党が持つ委員長ポストが2→1に減少する見通しです。改選非改選を問わず全議員が常任委員を辞任し、新しい常任委員を指名します。議長、副議長、委員長ポストの配分、委員数の配分などで各会派のかけひきが繰り広げられます。

 第18回参院選で民主党が大躍進した時には、北澤俊美・参院民主党国対委員長が予算委員長ポストを要求し、「民主党が躍進したことが有権者のみなさまがテレビでよく分かるようにしたい」と要求しました。このとき、参院自民党国対委員長だった永田良雄さんが元々高血圧でいらしたと思うのですが、脳梗塞で亡くなり、規定により第18回参院選で富山選挙区次点だった民主党の谷林正昭さんが繰り上げ当選しました。私は、当時日経政治部の民主党担当記者でしたが、国会議事堂内で永田さんのお顔を見て、かなりの高血圧だと思っていました。体調を崩され、横浜市の病院に入院してすぐ亡くなりました。当時の小渕政権で発言力があった自民党の野中広務さんが、長野県上田市で「北沢は永田さんを殺した」と根も葉もないデマカセの根拠のないインチキ演説をして、毅然と抗議し、野中さんが謝罪したことがありました。

 参議院は良識の府ですので、この辺のかけひきは執行部に任せて、衆参とも執行部外の議員は変な動きをしない方が、結果として議員として長持ちする傾向があります。

 本格論戦は、9月5日ごろ実施される民主党代表選の後に、召集される第176臨時国会になる見通しです。その前に、8月中に概算要求をとりまとめないといけません。相変わらず忙しいですが、政務三役が説明不足にならないように、どうしても無理なら民主党政調がかわりに説明することを期待したいです。
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