【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【情勢入手】「福井」野党元議員リード、「京都」福山1位で自民現在次点、「宮崎」5ポイント差急迫

2022年07月04日 23時59分20秒 | 第26回参院選(2022年7月)
 3大新聞の1社がおととい・きのうの2日間行った情勢調査を入手しました。

 それによると、福井1人区では、自民党の山崎正昭元参議院議長80歳を、無所属の斉木武志元衆議院議員48歳が逆転し、3ポイントを超えたリードをしているようです。共産の山田さん、参政党の砂畑さん、笹岡元県議も立候補。

 宮崎1人区は、民主党系から自民党に鞍替えし女性・外国人問題もある松下新平さんの勢いが落ち、立憲民主党新人の黒田奈々さんと5ポイント以内となり、野党支持組織の動きなどで、残り日数からして、逆転の勢いか。

 関心が高い京都2人区は、立憲現職の福山哲郎前幹事長が僅差でトップで、維新の新人・楠井祐子さんが当選圏内に入っています。自民党の新人吉井章前京都市議はトップと5ポイント近く差がついていますが、組織は一番あるのでここから逆転も。共産の武山さん、N党近江さん・N党星野さん・参政安達さん・新風橋本さんも懸命。

 東京6人区は、自民・朝日健太郎、立憲・蓮舫、公明・竹谷とし子、自民・生稲晃子、共産・山添拓、れいわ・山本太郎が6位以内。維新・海老沢、立憲・松尾はかなり差がありますが、他の調査では4位から7位が違う調査もあります。ファースト・国民民主の荒木さんらは厳しい。

 長野では自民新人の松山三四六さんが、立憲現職の杉尾秀哉さんを3ポイント以内でリード。

 厳しいとの観測もあった新潟1人区と、山梨1人区の立憲女性現職は、3ポイント以内の僅差で自民男性新人をリードしますが、再逆転もあるし、そもそもこの調査の誤差の範囲内。

 兵庫3人区は、維新現職は3分の1以上を固め、自民の現職閣僚が続きます。この後かなり開いて、残り1枠を公明女性現職と立憲女性新人の前県議が3ポイント以内で奪い合う超大激戦。

 北海道3人区は下馬評通り自民現職がトップですが、立憲女性現職、立憲男性新人、自民男性新人が団子状態で、残りの2席は当日まで分からなそう。

 岩手の立憲、山形の国民は現段階では大差ですが、失言などがあれば失速します。宮城は今回は調査が入っておらず分かりませんが、接戦だと考えられます。

 新人どうしの争いの福島は、自民男性を3ポイントで野党女性が追いますので、序盤との比較ならば、時間的に逆転しますが、どうなるか。

 神奈川の「4・5人区」は、自民女性現職が大量リードで、維新元職、自民男性新人、公明現職が法定数4。「立憲女性、共産女性、立憲男性」の3人の合計数は、4位公明の2倍以上ですので、番狂わせはありえます。

 先日他の数字を書いた愛知は、自民男性、立憲男性の後は、維新・減税男性新人、国民女性現職が当選圏内。次点の5位に公明男性現職となっていますが、公明党支持者が電話等で違う名前を言っているかも。

 沖縄は自民新人が現職を3ポイント近くリード。

 全体について再度まとめると、公明党は全候補3位以下。維新は東京でかなりの劣勢。福井で野党リード、宮崎で立憲民主党が当選をうかがえる位置に。一方、長野、沖縄は自民男性新人に逆転されました。野党は大健闘といえそうです。

 以上です。

【第26回参院選】泉健太・立憲民主党代表、ゆうべからの中盤情勢で初言及「マスコミは勝手に伸び悩みとコメントするな」とし1人区構図難しいが「立憲民主党単独の政策を引き続き訴える」

2022年07月04日 23時16分49秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]阿部知子・立憲民主党神奈川県連代表、きょう、宮崎信行撮影。

 ゆうべの選挙サンデー夜から、読売・毎日・日経などが「立憲伸び悩み」「1人区で接戦持ち込む」などの中盤情勢が出ましたが、これについて、泉健太代表がきょう言及しました。

 泉さんは、立憲民主党神奈川県連(阿部とも子代表)の「保土ヶ谷」「二俣川」で街頭演説しました。

 泉さんは、「伸び悩みとか言われますが、昨年の総選挙から野党の状況が変わったのはご存知の通りです」とし、昨年10月の第49回衆院選の「野党一本化」による議席減少で路線を変えたが、1人区で構図をつくりにくくなっているとしました。

 泉さんは、次の固有名詞は使いませんでした。6年前の岡田克也代表、3年前の枝野幸男代表、日本共産党、市民連合、野党調整といった固有名詞はいっさい使わず、自らの体制を強調。


[写真]青柳陽一郎衆議院議員と泉健太代表、きょう、神奈川県内で宮崎信行撮影。

 泉さんは、きょねん11月以降も「私達は常に野党の呼びかけをしてやりながら一緒にやっていきましょうというスタンスをとった」との「アリバイ」を演説しつつ「立憲民主党は立憲民主党としての政策の基軸を持って、そしてこのまっとうな政治を貫いていく。私はその姿勢を、今の立憲民主党は選ぶべきだと考えました」と吹っ切れた表情で語りました。

 3年前の統一地方選で各級議員100人超となった神奈川県連の地方議員も明るい掛け声や、演説者の後ろでチラシを持ち上げて各人がリズムをあわせて振るといった演出で盛り上げました。


泉健太 20220704 神奈川・保土ヶ谷

泉健太 立憲民主党神奈川県連の地方議員は明るい 20220704 相鉄・二俣川駅

 ところで、当地は、部品の海運の独占埠頭を横浜港に持つ超大企業があるなどして、同盟系労組の活動が盛んな地域。チラシ配りは地方議員・運動員・スタッフですが、聴衆への動員もあり、同盟系が票寄せをしている気配を感じました。

 この記事で取り上げた泉代表の演説の該当部分の書き起こしは次の通り。

 今、新聞各社から情勢調査が出ている。でも私は本当おかしいな情勢調査だなあと思うんですね。調査の結果っていうのは、何かしら数字が出てくると思う。しかしそこに出てくるコメントというかですね。一つ一つの政党に躍進とか、伸び悩みとか、勝手につけるわけですよね。勝手につけるなとそんなこと。みんなそれぞれいろいろな政党がが頑張ってるわけで、マスコミ側からに勝手に断罪されたくない。改めて皆さんで、伸び悩みとか言われますが、昨年の総選挙から野党の状況が変わったのはご存知の通りです。私達は常に野党の呼びかけをしてやりながら一緒にやっていきましょうというスタンスで、そして大きな構えを持って日本の政治を考えてきました。野党と言って、あっちの野党も、こっちの野党もいるような状況の中で、今全国1人区などでも、なかなか構図がつくりにくい状況になりました。ただ私はこの中で考えた。立憲民主党があっちの党に行って、政策を変えました、こっちの野党に行って政策を変えますから、そんな立憲民主党は私はいけないと思ったわけですね。立憲民主党は立憲民主党としての政策の基軸を持って、そしてこのまっとうな政治を貫いていく。私はその姿勢を、今の立憲民主党は選ぶべきだと考えました。

 以上です。