【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

馬淵澄夫国対委員長が3日召集に向けて「5項目の要求」をつきつける「統一教会」「吉川赴」異例の多さ

2022年07月20日 19時18分21秒 | 第209回臨時国会 令和4年2022年 院の構成
[写真]馬淵澄夫立憲民主党国会対策委員長、先月3日、宮崎信行撮影。

 先月、日本大学医学部卒の医師から妙なことを聞かれました。千代田区を念頭とした地域で「心不全が流行しているんですが、なぜですか」。私が冗談交じりに「心不全は感染症ではないですよね」と話を続けると、医師は大真面目に心不全は感染ではないんですよ、と説明してくれました。コロナ禍3年目のストレスで千代田区などで心不全が流行しているのだと思います。

 政治ジャーナリストの廃業も増えています。私より少しだけ若い単著を持つ女性政治ジャーナリストも文筆業そのものを廃業しました。また異性との刑事・民事での争いをかかえる政治ジャーナリストの刑や賠償額の確定も続いています。統一教会・世界日報、アムウェイから講演料や研修旅行の提供を受けている政治ジャーナリストも白日のもとにさらされています。

 多くの現役政治ジャーナリストのすべての思いを、私宮崎信行がしっかりと継承していきます。

 それはさておき、馬淵澄夫立憲民主党国会対策委員長(当選7回)が、第26回参議院議員通常選挙後初めて、高木毅自民党国会対策委員長(当選8回、清和政策研究会)と会談。

 第209回臨時国会の8月3日(水)召集は、前日に岸田文雄首相が山口那津男公明党代表にも伝えたことから確定的。高木さんは、来週7月26日(火)に衆参議運理事会を開きたい旨を報告。8月3日は参議院正副議長選挙と開会式、4日は審議無し、5日に安倍晋三さんに対する追悼演説をしたいとしました。また、9月27日(火)に国葬儀を日本武道館で行いたく、今週の金曜定例閣議で決めるとしました。

 ところで、公明党は9月25日(日)の党大会で石井啓一代表を選ぶ見通し。清和政策研究会は9月27日(火)の国葬儀の直後から後継会長を議論する見通し。概算要求基準は来週にも決まり、8月末に実施され、内閣改造は9月27日(火)の国葬儀の後になることも予想されます。

 で、きょうの馬淵さんは5項目を要求。

 (1)物価対策として、予備費の支出や補正予算も第209回臨時国会でやるべきだ
 (2)コロナ第7波対策での4回目ワクチン接種の実施の明確化
 (3)統一教会の問題での政治とカネ、消費者問題、テロ対策
 (4)国葬儀の説明
 (5)18歳女性との「パパ活」を認めた吉川赴衆議院議員の辞職勧告決議案の採決

 以上5項目を突きつけました。

 次回の国対委員長会談の日程は未定。

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警視庁が統一協会・国際勝共連合を家宅捜索した日、自民党東京都連の都議選候補者の買収事件で忘れた30年

2022年07月20日 06時24分47秒 | 自民党
[写真]萩生田光一・自民党東京都連会長、今月、宮崎信行撮影。

 白昼堂々、後ろから鉄砲を撃たれて安倍晋三元首相が落命してから、統一協会と自民党の関係に関心が集まっています。




[写真]私を見ると、嫌そうな表情になった首相在任中の安倍晋三さん。
上は5年前、茨城県内で、
下は3年前、宮城県内で、
宮崎信行撮影。

 自民党東京都連所属の政治家の公選法違反で、警視庁が統一協会・国際勝共連合の本部を家宅捜索し、逮捕したことがあります。

 平成5年1993年6月の都議選は、国政での折からの日本新党ブームで日本新党が大躍進し、新生党は国政転出組の後継者が落選してゼロ議席となる変な選挙でしたが、翌月の衆院選での政権交代の大きな弾みとなりました。

 このとき、大田区選挙区は定数8に12名が立候補し、自民党の現職2人、新人である区議2人に加えて、連合町内会長である前職69歳にも公認を出し、この人が落選しました。

 警視庁都議選違反取締本部は、1993年7月8日、渋谷区宇田川町の政治団体「国際勝共連合」の中央本部、東京都本部、江東区にある「江東カルチャーセンター」などを家宅捜索したと、読売・産経など各紙が一斉に報道。「国際勝共連合は世界基督教統一神霊協会(統一協会)の友好団体」と書かれていました。

 宇田川町は、安倍晋三さんの自宅や、世界平和統一家庭連合の日本本部の近くですが、さらに渋谷駅に近い超一等地となります。

 五月雨式に5人が逮捕。国際勝共連合東京都本部支部幹部の32歳の男、この男が派遣した25歳の男、候補者が経営する酒店の従業員で候補者の私設秘書の男32歳、元衆院議員秘書の男32歳、候補者の長男で会社役員の男44歳。

 私は当時、この選挙に立候補し当選した自民党現職都議で、現在は立憲民主党で閣僚経験を持つ衆議院議員の陣営にかかわっていました。当時からこの噂を知っていました。また、候補者の長男である44歳の会社役員の容疑者男は、都議選直前に退職した自治省キャリア官僚だと聞いたことがあります。

 容疑は、長男と私設秘書の2人が、国際勝共連合の組織を使って事前運動として戸別訪問をしてほしいと求め、事務所側が勝共側に1000万円を渡したとの容疑。逮捕容疑は50戸でしたが、私は当時、「リーフレットに5000円を挟み50人の勝共運動員がバラまいた」と聞きました。受け取った世帯だけに限れば、1人40戸、合計2000戸に配ったと思われます。

 その後、警視庁は2009年に、教祖の文鮮明逝去直前に壺売り霊感商法の特定商取引法違反の容疑で統一協会を家宅捜索しているようです。

 生まれつき好き嫌いで支持政党を決められる環境にある私は自民党都連の体質を知って、30年来自民党が嫌いです。もちろん都連は「勝共はあの候補だけだ」というでしょうが「あいつは壺だ」という陰口で、統一教会、勝共、原理のことは都連にかかわるほぼ全員が間違いなく知っていたはずです。

 ところで、国際勝共連合のトップは笹川良一さんだったようですが、笹川さんはほとんど関係ないと思います。

 私は、自民党、とくに安倍晋三派、中曽根康弘派、東京都連と統一協会、勝共連合、勝共議連、原理、世界日報、世日クラブの関係は、当たり前すぎる話で、日本人全員が知っているとばかり思っていました。最近の若者の自民党ブームを不思議に感じていました。私にとっても、「忘れた30年」と言えそうです。

以上です。