【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党はあす執行役員会を開くと発表、田名部匡代さんら12名、波乱はないもよう

2022年07月11日 19時42分00秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
 立憲民主党はあす午後3時から執行役員会を開くと発表しました。12人の中には、青森県1人区で堅調に再選した田名部匡代さんも含まれます。全員現職国会議員。但し所属県連が参議院1人区の衆議院議員はすべて自民党公認に負けています。
 波乱はないとみられます。
 以上。

泉健太立憲民主党代表は続投に強い意欲、自民党「業界団体を締め付けて、動員し、目に見えないテコ入れをしていた」

2022年07月11日 02時00分22秒 | 第26回参院選(2022年7月)
lol[写真]泉健太・立憲民主党代表、2022年7月11日未明、党本部、宮崎信行撮影。

 きのう令和4年2022年7月10日に投開票された第26回参議院議員通常選挙での、自民党議席増、立憲民主党議席減の結果を受けて、泉立憲代表は11日未明、党本部で記者会見し、党代表続投に意欲を示しました。来年4月の統一地方選での議席増で、党勢拡大をし、政権交代をめざすかまえ。

 1人区は野党4勝28敗。泉さんは「権力を持った政権与党であれば、そこから業界団体への締め付け、動員ですとか、分かりやすいかたちでのテコ入れができる」とし「そういった力はなかなかとりうる手段が限られている」と語り、地方議員を増やしたり、力を出し切る総合力を高めたいとしました。

 比例代表で、立憲民主党の票と日本維新の会の票のどちらが上回ったかはしばらく確定しなそうです。

 第26回参院選について、筆者は「定常選挙」「最も政治構造が変わりようがない選挙だ」と冷めた予想をあらかじめしていました。また、「雇われている有権者」が日本の歴史上はじめて6000万人を突破。また、今回の選挙は政党党首が東京・神奈川のテコ入れに追われたことで、全国いっせい国政選挙でも、東京発の情報がより比重を増しました。この間の当ニュースサイトも、銀座での演説で自民党の茂木敏充幹事長が「自民党いつまでいるんだよ」と罵声を浴びたとする記事・動画のページビューが最も多かった。あたかも、安倍晋三さんを選挙ではなく物理的に失わせる歴史的事件を暗示していました。

 アベノミクス異次元の金融緩和で景気が良くなったことはたしかなようで、史上2番目の立候補者という大乱戦となりました。複雑な選挙制度を活用してさほど資金が豊富と思えなかったれいわ新選組とたNHK党が3年前政党になりましたが、れいわがさらに議席を増やしました。「ノーマスク・ノーワクチン」の参政党が1議席を得る見通し。

 立憲の福山哲郎さん、国民の伊藤たかえさんが当選しました。1人区では、満蒙開拓団で公に騙されたワースト1・2である長野・山形で野党が勝ち、青森、沖縄の4つだけで、過去と比べても選択肢が機能しない「定常選挙」となり、国民の無力感が残ったと考えられます。

 「景気回復この道しかない」「アベノミクスの恩恵を全国津々浦々へ」「負けるわけにはいかないんです」の安倍晋三首相が命を落としました。現場のスタッフは「看護連盟の方は、この会場にいませんか」と絶叫しました。

 政策としては「物価高と戦う」を関心のある政策項目だとあげた有権者の方が「1兆円の交付金」「物価・賃上げ・総合生活本部」に共鳴して自民党支持率がより高くなりました。「ウクライナ軍への防弾チョッキ供給に反対する共産党をゆるすな」「日本をウクライナにするな」との声に、筆者は「日本がロシアになることを想定しない日本国民が真珠湾攻撃をしておいて原爆を落とされて被害者ずらの国民性がよくわかる」と批判しましたが、「現実的な安全保障」という呼び方のもと、共産党はある一定の評価を得たようです。

 立憲民主党から自民党陣営に移った人も、自民党の選挙のやり方に辟易していたようです。「負けられない戦い」が自民党関係者の生活が第一であることは明白ですが、かすかな希望の光は見えていると思います。自分で気づいていて書いていませんでしたが、海江田万里さんが代表のころの街頭演説会は5人しか聴衆がいないこともありましたが、聴衆が増えました。枝野幸男代表をおいかけた際は「変えよう、変えようではありませんか」が具体的でないことを馬耳東風で流していました。泉さんは会場ごとに演説内容を変えることが良いか悪いかは分かりませんが、政策全般に明るく、全体のパフォーマンスも20年以上連続して国会議員をしていることから生まれた持ち味を感じました。

 金融緩和が終われば、政策の選択肢が生まれて、選挙による政権交代が再び現実味を帯びることもあると思います。投票率も上がりましたし、選挙ボランティアの同じ顔ぶれに見えるけれども、充実していた印象でしたので、そのうちなんとかなるような気がします。それまでは特例公債発行による給付金でお茶を濁す政治がももうしばらく続きそうです。

 今回の長い選挙戦をきっかけに、全国をあちこち回りたかったのですが、宮城、千葉、神奈川、東京、三重、大阪にとどまりました。宮崎市・那覇市・広島市・山陰にも行きたかったのですが他日を期したいと思います。猛暑でしたがまったくバテることなく、実質2カ月にわたる選挙戦を走り抜けることができ、30年以上かかわっていて、今が一番選挙や政治が楽しいです。3年前は突然切れて、このニュースサイトを中断させましたが、今回はますます充実させてやっていこうと感じました。選挙で自分を見つめなおすことができました。

 以上です。