パッシフハウス、デポジット制度、リターブル食器、三バケツ制度…、耳慣れない言葉が次々と出てきた。環境保全の先進国ドイツはさまざまな取り組みを展開し、環境保全に努めているということだ。
札幌国際プラザが不定期に開催している「○○○国を知るセミナー」が興味深い。
10月19日(金)夕刻、エルプラザホール(北8西3)で開催された「ドイツ・ミュンヘンを知るセミナー ~環境編~ 」を受講した。
講師はドイツ出身の札幌市環境保全アドバイザーのビアンカさんと、札幌市の国際交流員としてドイツ・ミュンヘンから来日したスティアンさんが務めた。

※ ドイツの取り組みについて説明するビアンカさんです。
ミュンヘン市は人口140万人と札幌市よりは少し人口が少ないがほぼ同程度の都市と見てよい。
そのミュンヘン市の公共交通だが、ミュンヘン市には郊外電車、地下鉄、市電、バス、と四つの公共交通機関が整備されているということで、この点は札幌市も同様である。ただし、その整備状況が段違いである。
ミュンヘン市では郊外電車442Km、地下鉄92Km、市電71Km、バス4200Kmが縦横に整備されているということだから札幌市の比ではない。CO2削減のために市内の移動には公共交通機関の利用を促進する取り組みが浸透しているようである。
ドイツというと自動車生産大国でもあるが、「自動車はアウトバーンを走りなさい」ということか?
また、市内には自転車専用道路が張り巡らされているようだ。その延長距離680Kmということだから、自転車による市内移動も盛んのようだ。その一つの事例として、郵便配達は原則自転車を使用することが義務付けられているということだ。
次にゴミ回収の実状についての報告があった。最近は日本でもほとんどの自治体が分別回収するようになったが、ミュンヘン市の特徴は「有機ゴミ」の分別回収をしていることだという。有機ゴミは当然堆肥化されている。
冒頭に「三バケツ制度」と記したが、これは紙、有機ゴミ、最終廃棄物に分けてゴミを提出するために各家庭において三つのバケツを備えているということだそうだ。

※ 有名なオクトーバーフェスト(ビール祭)で供されるドイツ料理の皿もリターナブル食器です。
「リターナブル食器」とは、ドイツでは公共の場で飲食する場合に使い捨て食器を使用することは法律で禁止されていて、そうした場での食器は使い終わったら回収・洗浄し、何度でも使うのである。
札幌で年末に大通公園で開催されている「ミュンヘン・クリスマス市」において飲食をした場合、食器はこのリターナブル食器が使用されているのでご存知の方もいるかもしれない。
その際、食器の紛失を防ぐため保証金(食器を返却すると返ってくる)を預かっているが、これが「デポジット制度」である。ドイツではビール瓶や清涼飲料水の容器にもデポジット制度が適用されているということだ。

※ スーパーなどには必ずあるというビール瓶の返却機です。
最後に「パッシブハウス」ついてだが、パッシブハウスとは一言でいうと《暖房器具不要の家》という意味で、ドイツのパッシブハウス研究所が規定する性能基準を満たした家のことを指すそうだ。ドイツ国内では今盛んにこのパッシブハウスの建設が進んでいるとことだった。

※ 講師を務めた左がビアンカさん、右がスティアンさんです。
その他にもさまざまな取り組みが紹介されたが、噂のとおりドイツでは環境に良いと思われることには積極的に試す・実践するという姿勢が徹底しているように思った。
環境保全アドバイザーのビアンカさんは最後に、「日本は技術的には大変優秀な国である。もしドイツから環境保全について学ぶとしたら、それは技術ではなく、技術を生かす仕組みづくりである」と強調されたことが印象的だった。
札幌国際プラザが不定期に開催している「○○○国を知るセミナー」が興味深い。
10月19日(金)夕刻、エルプラザホール(北8西3)で開催された「ドイツ・ミュンヘンを知るセミナー ~環境編~ 」を受講した。
講師はドイツ出身の札幌市環境保全アドバイザーのビアンカさんと、札幌市の国際交流員としてドイツ・ミュンヘンから来日したスティアンさんが務めた。

※ ドイツの取り組みについて説明するビアンカさんです。
ミュンヘン市は人口140万人と札幌市よりは少し人口が少ないがほぼ同程度の都市と見てよい。
そのミュンヘン市の公共交通だが、ミュンヘン市には郊外電車、地下鉄、市電、バス、と四つの公共交通機関が整備されているということで、この点は札幌市も同様である。ただし、その整備状況が段違いである。
ミュンヘン市では郊外電車442Km、地下鉄92Km、市電71Km、バス4200Kmが縦横に整備されているということだから札幌市の比ではない。CO2削減のために市内の移動には公共交通機関の利用を促進する取り組みが浸透しているようである。
ドイツというと自動車生産大国でもあるが、「自動車はアウトバーンを走りなさい」ということか?
また、市内には自転車専用道路が張り巡らされているようだ。その延長距離680Kmということだから、自転車による市内移動も盛んのようだ。その一つの事例として、郵便配達は原則自転車を使用することが義務付けられているということだ。
次にゴミ回収の実状についての報告があった。最近は日本でもほとんどの自治体が分別回収するようになったが、ミュンヘン市の特徴は「有機ゴミ」の分別回収をしていることだという。有機ゴミは当然堆肥化されている。
冒頭に「三バケツ制度」と記したが、これは紙、有機ゴミ、最終廃棄物に分けてゴミを提出するために各家庭において三つのバケツを備えているということだそうだ。

※ 有名なオクトーバーフェスト(ビール祭)で供されるドイツ料理の皿もリターナブル食器です。
「リターナブル食器」とは、ドイツでは公共の場で飲食する場合に使い捨て食器を使用することは法律で禁止されていて、そうした場での食器は使い終わったら回収・洗浄し、何度でも使うのである。
札幌で年末に大通公園で開催されている「ミュンヘン・クリスマス市」において飲食をした場合、食器はこのリターナブル食器が使用されているのでご存知の方もいるかもしれない。
その際、食器の紛失を防ぐため保証金(食器を返却すると返ってくる)を預かっているが、これが「デポジット制度」である。ドイツではビール瓶や清涼飲料水の容器にもデポジット制度が適用されているということだ。

※ スーパーなどには必ずあるというビール瓶の返却機です。
最後に「パッシブハウス」ついてだが、パッシブハウスとは一言でいうと《暖房器具不要の家》という意味で、ドイツのパッシブハウス研究所が規定する性能基準を満たした家のことを指すそうだ。ドイツ国内では今盛んにこのパッシブハウスの建設が進んでいるとことだった。

※ 講師を務めた左がビアンカさん、右がスティアンさんです。
その他にもさまざまな取り組みが紹介されたが、噂のとおりドイツでは環境に良いと思われることには積極的に試す・実践するという姿勢が徹底しているように思った。
環境保全アドバイザーのビアンカさんは最後に、「日本は技術的には大変優秀な国である。もしドイツから環境保全について学ぶとしたら、それは技術ではなく、技術を生かす仕組みづくりである」と強調されたことが印象的だった。