田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ロシア領事館でロシア文化を学ぶ

2012-10-08 21:10:13 | 講演・講義・フォーラム等
 ロシア領事館などめったに近づくことができない。その領事館の中でロシア音楽を聴いたり、ロシア料理を味わったりすることができるという。好奇心旺盛な私は嬉々として参加し、ひと時ロシア文化に浸った。 

 10月6日(土)、ロシア領事館を会場に東海大学が公開講座の一つとして「ロシア領事館でロシア文化を学ぶ」と題する講座を開催したので参加することにした。
 札幌に詳しいはずの私もロシア領事館を見たことはなかった。記載された中央区南14条西12丁目に赴いたが初め領事館を見つけられずに戸惑ったが、領事館を警備している警官にその位置を確かめ、無事入館することができた。

               
               ※ 在札幌ロシア総領事館の立派な建物です。

 ロシア領事館は5階建ての独立した立派なビルで、屋上にはロシア国旗がたなびいていた。館内は入って直ぐのところがレセプションルームのようになっていて、講座はそこで行われた。
 講座の構成は、①ロシア総領事の挨拶、②ロシア民謡ミニコンサート、③ロシア料理の軽食を味わう、の三部構成になっていた。

 V.I.SAPLIN(サプリン)総領事は在札幌ロシア総領事として2度目の赴任だという、50代の紳士だった。
 札幌領事館は1970年に現在地に建設されたということだから40数年経過しているにもかかわらず古さを感じさせないのは補修がしっかりとなされているからだろう。
 スタッフは外交官5名が在職しているということだったが、他のスタッフについての紹介はなかった。
 総領事の話で現在のロシアの課題は「近代化」に尽きるということだった。ソ連邦が崩壊し、ロシアが誕生したが体制変化が急激だったためにさまざまな仕組みが混乱しているということだ。
 その中でも極東シベリアの開発が課題の一つとなっていると話された。

                        
               ※ 挨拶する総領事のサプリンは長身の紳士でした。

 ロシア民謡のミニコンサートは、ロシア民謡を研究し、コンサート活動を行っている札幌在住の中川速男氏のコンサートだった。計7曲の民謡が披露されたが、有名な「トロイカ」の曲以外は耳慣れない曲ばかりだった。聴いている私には民謡というよりは、クラシックを聴いているような気分だった。

          
          ※ 演奏するロシア民謡歌手の中川速男氏です。

 そして最後は軽いロシア料理を味わう、というものだった。
 メニューは、①ピロシキ、②シューバ(ニシン料理)、③ペリメニ(水餃子)、④黒パン、⑤デザートワインという内容だった。
 「ピロシキ」はロシアの代表的な惣菜パンであるが、以前レストランで食したのと違い冷たかったために期待した美味しさとは言い難かった。
 「シューバ」、「ペリメニ」は初めての味だったが、どちらもロシアの感じさせてくれる美味しい味だった。
 「黒パン」は40数年前に極東からモスクワを旅した時に、そのまずさに閉口したが、今はさすがに食べやすい味になっていた。

          
          ※ ロシア料理の軽食はこのようにビュッフェ形式で行われました。
           赤く見えるのがシューバ、大皿に盛られた黄色がピロシキ、黒色が黒パンです。           


 こうして2時間余り、在札幌ロシア総領事館に滞在させてもらったが、総領事をはじめ領事館員の方々はとてもフレンドリーで親切だった。私には滞在地との親交を深めようとする外交官の任務の一つをしっかり果たしているように見えた。