今回のペアレントサミットを聴いていて日本を代表するようなアスリートに育った家庭にはいくつかの共通項が見えてきた。と同時に見えない部分もあったように思ったのはうがちすぎる見方だろうか?
昨日レポートしたのに続き、司会者がさまざまな角度から質問し、それに答える形でシンポジウムは続いた。
曰く「競技に熱中したわけ」、「競技者として高い目標を抱いたときは?」、「親子のコミュニケーションの取り方」、「スイッチが入った瞬間」などなど…。
その中で印象に残ったことをいくつか記すことにする。
すると、競技に熱中するようになったのは4者ともに、高いレベルで活躍したことがその原点にあるようだった。つまり成功体験が子どもを熱中させたということだ。
競技者として高い目標を抱くようになったのも、やはり高いレベルの試合を体験して「より強くなりたい」、「日本一になりたい」、「オリンピックに出たい」という高い目標を抱くようになったということである。

家庭生活において面白い共通項があった。
高木氏 ~ 子どもはTVを観る時間がない。
長岡氏 ~ 長岡家にはTVゲームがない。炭酸飲料がない。
平野氏 ~ 3人の子どもにはそれぞれ家の手伝いをさせた。
杉山氏 ~ 食事時に子どもに手伝わせた。
との発言があった。これらの言葉はシンポに参加していた親たちに少なからず影響があったようだ。(参加者同士が話し合う時間があったのだが、その中で親たちが吐露していた)

最後に「親として勝利至上主義的なところはなかったか?」との質問に対して、
平野氏 ~ 敗戦したときは親も悔しがる。そこから得るものを話し合う。勝った、負けただけで終わらないように留意した。
長岡氏 ~ 「夢」をどう実現するか、という目標を持たせた。勝つことだけが全てではないと思っている。
高木氏 ~ 目標は高い方が良い。スケートだけが人生じゃない。スケートを通じていろんな出会いを経験し、学んでほしいと願っている。
杉山氏 ~ 目標と目的は違う。スポーツをする目的は「人間力を磨く」ことだ。そのために高い目標設定をし、努力することによって人間的に成長してほしいと思って杉山愛に接してきた。
司会者が「人間的な成長が競技力の向上を促す」とまとめた。
そして最後にこのアスリート・ペアレントサミットの提唱者である杉山芙沙子氏から「子どもとスポーツを通して一緒に成長していきましょう!」というメッセージが発せられシンポジウムを閉じた。

※ シンポの途中で参加者同士が交流する場面があった。写真はその場面です。
さて今回のシンポを聴いてみての感想だが、4者の子どもはいずれも成功者、あるいは成功しつつある競技者の保護者の発言である。参加したスポーツ少年、少女の親たちは触発されたことが多かったように思う。
しかし一方で、私は次のようにも考えるのだ。
スポーツにおいて成功するのはほんの一握りの人間である。聴いていた親の子どもたちの多くは、残酷だがやがてどこかの段階で挫折を味わうことになると思う。その挫折に遭遇したとき、親としてどうフォローするのか。そうした際にアドバイスする方法について語り合うようなサミットの方がより有意義なのでは、と思ったのだが…。
つまり、スポーツでは挫折を味わったが、社会人としてはスポーツの経験を生かして成功を収めた、というような体験をした方々のサミットをJOCはぜひ企画してほしいものと思ったシンポジウムだった。

昨日レポートしたのに続き、司会者がさまざまな角度から質問し、それに答える形でシンポジウムは続いた。
曰く「競技に熱中したわけ」、「競技者として高い目標を抱いたときは?」、「親子のコミュニケーションの取り方」、「スイッチが入った瞬間」などなど…。
その中で印象に残ったことをいくつか記すことにする。
すると、競技に熱中するようになったのは4者ともに、高いレベルで活躍したことがその原点にあるようだった。つまり成功体験が子どもを熱中させたということだ。
競技者として高い目標を抱くようになったのも、やはり高いレベルの試合を体験して「より強くなりたい」、「日本一になりたい」、「オリンピックに出たい」という高い目標を抱くようになったということである。

家庭生活において面白い共通項があった。
高木氏 ~ 子どもはTVを観る時間がない。
長岡氏 ~ 長岡家にはTVゲームがない。炭酸飲料がない。
平野氏 ~ 3人の子どもにはそれぞれ家の手伝いをさせた。
杉山氏 ~ 食事時に子どもに手伝わせた。
との発言があった。これらの言葉はシンポに参加していた親たちに少なからず影響があったようだ。(参加者同士が話し合う時間があったのだが、その中で親たちが吐露していた)

最後に「親として勝利至上主義的なところはなかったか?」との質問に対して、
平野氏 ~ 敗戦したときは親も悔しがる。そこから得るものを話し合う。勝った、負けただけで終わらないように留意した。
長岡氏 ~ 「夢」をどう実現するか、という目標を持たせた。勝つことだけが全てではないと思っている。
高木氏 ~ 目標は高い方が良い。スケートだけが人生じゃない。スケートを通じていろんな出会いを経験し、学んでほしいと願っている。
杉山氏 ~ 目標と目的は違う。スポーツをする目的は「人間力を磨く」ことだ。そのために高い目標設定をし、努力することによって人間的に成長してほしいと思って杉山愛に接してきた。
司会者が「人間的な成長が競技力の向上を促す」とまとめた。
そして最後にこのアスリート・ペアレントサミットの提唱者である杉山芙沙子氏から「子どもとスポーツを通して一緒に成長していきましょう!」というメッセージが発せられシンポジウムを閉じた。

※ シンポの途中で参加者同士が交流する場面があった。写真はその場面です。
さて今回のシンポを聴いてみての感想だが、4者の子どもはいずれも成功者、あるいは成功しつつある競技者の保護者の発言である。参加したスポーツ少年、少女の親たちは触発されたことが多かったように思う。
しかし一方で、私は次のようにも考えるのだ。
スポーツにおいて成功するのはほんの一握りの人間である。聴いていた親の子どもたちの多くは、残酷だがやがてどこかの段階で挫折を味わうことになると思う。その挫折に遭遇したとき、親としてどうフォローするのか。そうした際にアドバイスする方法について語り合うようなサミットの方がより有意義なのでは、と思ったのだが…。
つまり、スポーツでは挫折を味わったが、社会人としてはスポーツの経験を生かして成功を収めた、というような体験をした方々のサミットをJOCはぜひ企画してほしいものと思ったシンポジウムだった。