田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

橋本五郎さん、それはないでしょ!

2013-06-03 23:19:24 | 講演・講義・フォーラム等
 少し旧聞に属するが、先月末、「どうなる!?日本」と題する読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏の講演があった。ところが話の2/3が自分の自慢話と氏のおふくろさんの話だった。それはないでしょ!橋本五郎さん!


           

 先月24日(金)午後、読売新聞北海道が主催する講演会「読売北海道セミナー」が札幌グランドホテルで行われた。友人の配慮でチケットを手配してもらい私も話を聴く機会を得た。

 橋本氏はメディアの人ですが、比較的保守色をはっきりと出している人として知られている。私はそうした観点から今後の日本がどうなっていくのか、ある意味で期待を持って講演を聴いてみたいと思っていた。

 冒頭、橋本氏は「晴れている日もあれば、雨の日もある。晴れている日に雨の日のことを考えよ」という言葉を使い、現安倍政権を晴れている日と例えて話し出した。
 そして、前回の安倍政権は自ら投げ出してしまったが、かなり多くのことを実現した内閣であるとした。例えば、国民投票法を制定、例えば、教育基本法の改定、などなどと…。
 対する民主政権は、政権さえ握れば全能が与えられたかのような幻想を抱いたことが失敗の原因であるとした。

          

 この辺りまでは橋本氏らしい分析だなあ、と思いながら聴き、さて今後の日本についてどう語るのか、と期待したあたりから話が少しおかしくなってきた。
 橋本氏が秋田県の生まれ故郷に自らの蔵書を寄贈して「橋本五郎文庫」をつくったことを滔々と話し始めたのだ。廃校を利用してつくった文庫によって、集落の人たちの集いの場ができ、いかに生き生きしてきたかと…。
 そして話は氏のおふくろさんの話に及んでいった。氏のおふくろさんが、いかに夫を支え、子どもたちを献身的に育てたかと…。

 おいおい、私は橋本さんの自慢話や家族の話を聴きに会場に足を運んだのではないですよ。あなたの見立てる今後の日本の姿はどのようなものか、参考として伺いに来たのですよ、と叫びたくなった。おそらく会場で聴いていた人の中には同じような思いを抱いたかがかなりいたのではないか?

 以前、尾山太郎さんや澤地久枝さんなど高齢の方に話を伺ったときに、その話の内容にやや老いの影響が窺えるなと思ったことがあった。橋本さんも同じような傾向なのだろうかと調べてみたが、私と同年代でありまだまだ老け込む年齢でもない。
 ただ、人間という動物は高齢になるにしたがい遠慮だとか、謙虚さが薄れてくるような人をときたま見かけることがある。橋本氏があのように自慢話や身内の話を滔々と語るということははたしてどういうことなのだろうか?? あっ!自分も気を付けねば。