田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

松前神楽国重要無形民俗文化財指定記念公演会

2024-10-25 20:28:51 | 講演・講義・フォーラム等
 「神楽」などは私にとって全く無縁の世界のものだが、怖いもの見たさ(?)に会場に足を運んでみた。舞っている意味はほとんど解せなかったが、古来から神を尊ぶ日本民族の奥に深さに触れた思いだった。

     

 10月22日(火)夜、かでるホールにおいて表記「松前神楽国重要無形民俗文化財指定記念公演会」が開催された。観覧料が高価ではなかった(1,000円)こともあって、これまで神楽などには全く無縁だった私は「いったいどんなものなのか?」という興味も手伝って観覧することにした。
 いただいたパンフレットによると、松前神楽は松前藩5代藩主の松前矩廣の時に松前地方の各神社で行われていた神楽の演目を統一して自らが祭主となって、松前城内で始められるようになったが始まりとされている。時に延宝2(1674)年とされているそうだ。その城内神楽が松前藩廃藩後も道南及び北海道の日本海側の神社によって継承されて今に至っているとのことだ。その「松前神楽」が平成30(2018)年に国の重要無形民俗文化財に指定されたことを記念して開催されたのが10月22日の公演会だという。記念公演がこの日まで延びたのは他でもないコロナ禍のせいだそうだ。
 今回の公演は、「松前神楽小樽ブロック保存会」、「福島町松前神楽保存会」、「松前神楽函館連合保存会」、「松前神楽松前ブロック連合保存会」、そしてそれらを束ねる「松前神楽北海道連合保存会」総出の公演会だった。
 公演会では合計15の舞が披露された。記録のためにそれらを列挙してみると…、
 ① 爽神拝(そうしんぱい)
 ② 神楽初(かぐらぞめ)
 ③ 榊舞(さかきまい)
 ④ 福田舞(ふくだまい)
 ⑤ 鈴上舞(すずあげまい)
 ⑥ 二羽散米舞(にわさごまい)
 ⑦ 荒馬舞(あらうままい)
 ⑧ 千歳舞(せんざいまい)
 ⑨ 翁舞(おきなまい)
    

 ⑩ 三番叟(さんばそうまい)
 ⑪ 八乙女舞(やおとめまい)
    

 ⑫ 神遊舞(かんあそびまい)
    

 ⑬ 七五三祓舞(しめはらいまい)
 ⑭ 獅子舞(五方獅子 ごほうしし)
 ⑮ 獅子舞(面足獅子 もたりしし)
    

以上、各演目間に休みなく2時間にわたって鉦、太鼓、笛などの拍子に合わせて舞った。
 前述したように神楽そのものを観るのも初めての私には、それぞれの舞が持つ意味は全くと言って良いほど理解はできなかったが、解説によるといずれの舞も五穀豊穣、領内平和、悪魔退散など民たちの安穏をお祈りするものであるとのことだ。
こうした我が国に古の昔から伝わる貴重な文化財を護り育てていくことは、私たちが意識する、しないに関わらず私たち日本人の精神文化を支えてくれているという意味からも保存会の皆さま方のご努力に敬意を表したいと思った。

※ 写真撮影はNGでしたが、入場者に記念ポストカードが配布されました。それを転写します。