この古いGeneral製トランジスタラジオ 6G630の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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ゼネラルの古いトランジスタラジオを修理していますが、前回は主に痛み具合を調査しただけでした。そして、電源を入れるとザーという音が出ることを確認しただけで終わりました。その後、どの部分が故障していると調査しました。自作したシグナルインジェクターとトレーサーを使って、故障しているのが高周波回路のミキサー部周辺だと分かりました。
修理中のゼネラル製トランジスタラジオ 昭和30年代前半製?
ラジオの回路を修理する前に、長年たまった埃を吹き飛ばしました。ゴキブリが入っていたのか、その卵や破片がたくさんありました。このラジオは、あまり大切に扱われなかったようです。
スピーカーに付いた埃 スピーカー周りの埃を飛ばす
修理しやすさを考慮してでしょうか、このラジオは基板がそっくり外に取り出せます。基板に電気を供給する電源コードや音声を出すスピーカーにつながるコードがコネクタで繋がれています。コネクタを外すだけで簡単に基板が取り出せます。
コネクタを外して取り出したラジオ基板、扁平型トランジスタなど使用
圧搾空気で埃を取り除いた後、基板の清掃をしました。いろいろなゴミが付着して汚れているので、基板の回路がよく見えません。無水アルコールを綿棒を付けて汚れた基板、特に裏側を綺麗にしました。綺麗にすると回路がよく見えるようになりました。さいわい基板が折れたり、外れたりした箇所はないようです。この基板を見ていると、あちこちに線が付けてあったり発信止め用でしょうかコンデンサが無造作につけられています。このラジオを作った時の苦労が目に見えるようです。
汚れたラジオ基板の裏側 無水アルコールで綺麗に掃除
ラジオのミキサー部周辺が故障していることが分かっていたので、入力側を丹念に調べると、バーアンテナのトランジスタ入力側二次コイルが微妙に切れているのが分かりました。これではラジオが鳴らないのは当たり前です。しかし、切れている箇所はバーアンテナのろう部に埋没して箇所が特定できません。やむなく、ろうを溶かしがら切断箇所を探しました。
バーアンテナの二次コイル切断箇所
バーアンテナのろうを溶かして気が付いたことは、二次コイルはエナメル線でした。リッツ線が使われているとばかり思っていました。二次コイルは巻き数が少ないので損失が少ないのでしょう。とても細かい作業なので、とても目が疲れました。切断した二次コイルを繋いで電源を入れると、うれしいことに放送を受信しました。NHKはうるさいほど鳴りました。今回の修理はこれまでとして、あとは基板がぐらつくなどのハード面での修理や調整をしようと思います。
無事に繋いだ二次コイル 片側をトランジスタ入力側に接続