東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古いgeneral製真空管ラジオ6S-16の修理(5)

2011年07月01日 | 古ラジオ修理工房

 この真空管ラジオ、正常にランプが点灯するようにしたり、チューニング糸を張り直したりして、ラジオ放送が正常に聞こえるように修理しました。しかしよく観察して見ると、長年の使用によって経年劣化がところどころで見られます。

              ランプ点灯やチューニング糸を修理した真空管ラジオ


 経年劣化の一つに電源コードがありました。電源コードをコンセントに差し込んだり抜いたりしていると、妙にコネクタに接続されているコードがぐらぐらしていました。そこで、このコネクタを分解してみました。


                経年劣化して電源コネクタ、片側の銅線が切断


 現在販売されているコネクタのほとんどは、コードとコネクタが一体化されています。しかし、昔のコネクタは電源コードの銅線を剥離してからネジで止める構造になっています。この構造の欠点としては、長年の使用で電源コードは緩んで外れやすくなり最悪の場合は発火事故になりかねません。利点としては、自分で銅線を剥離して再度つなぐことができます。

     銅線を新たに剥離して露出          剥離した銅線をネジで止める
 

 昔のラジオやテレビを代表とする電気製品はある程度の知識があれば自分で修理できました。しかし、今は自分で修理することはほぼ不可能です。マイクロチップに代表されるICが使われるなどしているため、基板やユニットを交換することによって直します。さらに、修理するよりも新規に購入したほうが安上がりになってしまいました。

             無事に直した電源コネクタ、コードはもうグラグラせず


 私が子供の頃は部品を一つ一つ組み立てながらラジオなどを製作したものです。そして、その子供たちのための雑誌もたくさん売っていました。よく読んだのは「子供の科学」,「ラジオの製作」,「初歩のラジオ」,「トランジスタ技術」などです。それらの中で、今でも販売されているのは「トランジスタ技術」だけです。パソコンを扱う雑誌だけは巷にあふれています。私も8ビットCPUである8080や6800のプログラミングをしたり工作したことはあります。アマチュアがディスクリート部品を一つ一つ組み立てながら電子製作を楽しむ世の中ではなくなったのでしょうか。

     電源を入れるとほのかに光る真空管、LEDと違いとても温かみのある光

コメント
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