天気予報で明日から再び雨が降るとのことでしたので、ちょっと柳井港方面を散策してきました。柳井港はかつて私の母方の親戚が住んでいました。その親戚は、この柳井港の海沿いでオートレース場を経営していました。そのオートレース場にはいろいろなレース用バイクが置いてありました。レース場のすぐそばは海でした。柳井市にレース場があったことを、今どれだけの人が知っているでしょうか。
レース用バイクに乗った私 丘から見下ろした柳井港
今柳井市の田布呂木にある周東総合病院は、その昔柳井港にありました。その病院に私の母親が入院していたことがあります。JR柳井港駅脇の道を琴石山に向かって数百メートル行った所にその病院はありました。今は跡形もありません。今回その近くの道を登って、柳井港から仰ぐようにそびえる琴石山に登ってみることにしました。
琴石山登山入口の道標 登山途中から見えた大島大橋
柳井港脇の道を入ると、どんどん山の中に入っていきました。今は梅雨時期のため道はぬかるんでいました。特に落ち葉が積もって濡れているため、注意しないとタイヤが滑ってしまい危険です。登山口の案内板が見えたので、バイクを置いてひたすら登山道を登りました。途中、木々の切れ間から大島大橋が見えました。
晴れて澄み渡った琴石山の頂上(標高545.5m)
木々の間を縫うように曲がる登山道を登りきると、急に視界が晴れました。眼下に柳井港や瀬戸内海が広がっていました。崖に沿うアップダウンのある道を注意深く歩いて行くと、琴石山の頂上に到着しました。梅雨のためか誰もいませんでした。450年前の戦国時代、この頂上にお城が築かれていたとの記述がありました。当時は見張りの場所としても最適だったのでしょう。
大島を中心に瀬戸内海の絶景
柳井港から柳井市、そして田布施方面を見下ろして
私が住んでいる田布施や麻郷を見下ろしてみました。しかし、逆光のため街、畑、山々などが白く光ってあまり細かく見ることができません。それでも、海側の麻郷の向こうにある馬島や祝島などは分かりました。しかし、柳井市の西側に連なる新庄,余田,そして大波野へ続く地域はその境界線がよく分かりませんでした。
眼下に発電所や柳井市街 西側の田布施方面
逆光の中で目をこらして柳井市の西側にある田布施方面を見ると、かろうじて行者山,赤子山,石城山は確認できました。これらの山を基準にして、あのへんが田布施かなとか、平生あたりかなとか、麻郷かなあと想像してみました。
柳井市街から西に続く、新庄,余田,大波野方面
一方、南側から東側にかけては眼下のせいもあるのでしょうか、海と山の色がとてもきれいでした。特に、南側眼下に広がった上関半島がよく見渡すことができました。そして、その向こうの瀬戸内海に浮かぶ長島や平群島が、さらにその向こうに四国がうっすらと見えました。
琴石山眼下に広がる上関半島と瀬戸内海
琴石山の東側も綺麗でした。大畠と大島をつなぐ大島大橋は、とてもはっきり見えました。そして、その左側に広がる広島県側の瀬戸内海に点在する小さな島々も見えました。私が子供の頃に父方祖母に連れられて、柳井港からの航路でこの瀬戸内海を愛媛県の松山まで何度か行きました。温泉好きの父方祖母は、孫達を連れて道後温泉に行くことがとても楽しみのようでした。
大島東側にある広島県の島々 大畠と大島を結ぶ大島大橋
琴石山は、西,南,そして東側はとても良い展望です。しかしながら、北側にある日積側はあまり展望がよくありません。木々の隙間からかろうじて、日積側の山々や町を見下ろすことができます。日積側はほとんどが山ですが、その向こうに玖珂方面の山々を見渡すことができます。
日積側、山の間を筋のように道が通り小さな家が点在
琴石山への登山は、かつて北アルプスや東北の山々を登ったことがある私には楽勝でした。しかし、日積側への下山はとても大変でした。一番大変だったのは、柳井港から琴石山へ向かう道は比較的整備されていましたが、琴石山から日積側はあまり整備されていなかったことです。このため、道のあちこちで倒木があり、道は梅雨時期もあり泥でぬかるんでいました。バイクのタイヤがつるつる滑ってなんども転倒しかけました。冷や汗の連続でした。
竹が倒れ、ぬかるんで往生した場所 のんびりと日積を走る
琴石山から日積へ抜けるルートは、何ヶ所かはがけ崩れ恐れありの注意がありました。実際に何ヶ所かは崩れていました。梅雨の時期は絶対通らない方がよいルートでした。日積の舗装道路に出た時は、ほっとしました。そこからは、快適なルートでした。所々でバイクを止めて、日積の景色を堪能しました。日積から馬皿を通りました。
柳井市馬皿の石井ダム(ロックフィルダム)
馬皿では、柳井川をせき止めた石井ダムのほとりで休憩をとりました。最初、石井ダム脇にある農村公園で休もうと思いましたが、以前と比べて雑草が生い茂ってかなり荒れていました。このため、ダムの堰堤にバイクを止めての休憩です。休憩後一気に自宅で帰りました。途中、フラワーランドのそばを通り、余田を経由して帰りました。
農村公園そばの橋 余田から振り返った琴石山