東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

のらぼう菜の植え付け

2010年11月15日 | 野菜:葉菜
 多摩地域特産と言われる「のらぼう菜」の植え付けをしました。この野菜はとても丈夫で、去年栽培したものからのこぼれ種から芽生えたものがたくさんありました。この自然に芽生えたのらぼう菜と、この9月中旬に種を蒔いて苗にしたものの両方を植え付けました。

                 種を蒔いて育てた「のらぼう菜」の苗


 時期的にもう少し前の10月下旬に植え付けできれば良かったのですが、稲刈りなどに忙殺されて今回まで植え付け時期が伸びてしまいました。苗はだいぶ大きくなってしまったので、植え付けても枯れないで育つかちょっと心配です。

      スコップで苗をすくう                   移植ごてで苗を移植
 

 このところ快晴が続いているので、植え付けただけでは枯れてしまう恐れがあります。このため、移植後に水をまいておきました。葉の一枚や二枚は枯れてもちゃんと定着すると思います。

                育ちすぎてしまった苗を移植、あとで水をやる


 なお、この野菜「のらぼう菜」は、やや独特の風味と言うかアクのようなものがあるので、人によって好き嫌いがあるようです。そのためか八百屋で見たことがありせん。市販はされておらず自家野菜として密かに味わう野菜ではないでしょうか。

               たくさん苗ができたので、麦の種をまく畝に一筋移植
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小麦の種蒔き準備(1)

2010年11月14日 | 麦,穀類,雑穀



 小豆を刈り取った畑に11月末麦の種を蒔く予定です。今回はその小豆の収穫跡の畑を軽く耕耘機で耕しました。小豆を植えていたとはいえ、この土地はやややせているため土が硬くしまっています。また、小さな石ころがたくさんあります。一度には深く耕せないので3度くらいに分けてだんだん深く耕します。今回は一回目の耕耘です。

                ロータリーを低速回転にして浅めに小豆跡を耕耘


 温暖化のためか、最近は少々遅蒔きしても麦はちゃんと発芽してそのまま成長してくれます。去年の麦の種蒔きと同じ11月末を目標に種蒔き準備を進めようと思います。

             第一回の畑の耕耘完了、左奥はカバーを被せた耕耘機

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小豆の刈り取り、試食用小豆のミニ収穫

2010年11月13日 | 野菜:豆類ほか



 そろそろ小豆が収穫時期になりました。この場所には今月末までに麦の種を蒔かなければなりません。このため小豆にはまだ緑色のさやもありましたが、すべて刈り取ってしまいました。小麦の種が蒔き遅れないないためにも、今回早々と小豆の刈り取りをしました。

               さやがいっせいに茶色になって収穫時期の小豆


 小豆は今年の猛暑時に播種,発芽したため発芽率が高くありませんでした。このため、畑いっぱいに小豆を栽培できませんでした。畑の所々に生えた小豆を手で抜くようにして刈り取りしました(実際は抜き取り)。根が地面下にしっかり生えていたため、すべての小豆を抜くのは大変でした。

       根を抜くようにして刈り取り           抜いた小豆を稲ワラで結束
 

 抜いた小豆は一旦稲ワラで結束しました。刈り取った小豆のさやまだ乾燥していないので、豆を収穫するにはもう少し時間が必要です。横にした竹竿に結束した小豆を架けて数日間天日で乾燥させます。

                束ねた小豆を、竹竿に架けて数日間天日干し


 去年は小豆を作らなかったのですが、一昨年の秋にさやを収穫し、去年の夏に豆を収穫しました。去年、さやから豆を取り出す専用の道具がなかったため、「くるり棒」と呼ばれる古い道具で豆をさやから取り出しました。

                  これから数日間、秋日で天日干しする小豆


 とは言え、天日干しして豆を収穫するのを待ってはいられないため、今年は天日干しする分とは別に試食用として十分乾燥しているさやから豆を少量収穫しました。乾燥しているさやは振るとカサカサと音がします。さやの中の豆が揺れてさやと触れて音がするためです。そんなさやを見つけて豆を取り出しました。

    カサカサ音がしたさやを開ける            試食分の小豆を次々に収穫
 

 さやを振るとカサカサ音がする小豆はほとんどのものが乾いています。さやに軽く爪を当てるだけでパカッとさやが二つに開きます。豆が飛ばないようにして下に置いた箕に落とします。何十個もの乾いたさやを見つけて試食分の小豆を収穫しました。家に持ち帰ってベランダでもう一度天日にかけて完全に乾燥させてから調理しようと思います。

              今回収穫した小豆、この小豆色を見ると収穫の実感が 

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今年最後の稲刈り

2010年11月12日 | 稲:稲刈り,脱穀,精白
 同僚との稲刈りバーベキューで刈り残した稲をすべて刈り取りしました。この稲刈りが今年最後の稲刈りとなりました。残った稲はそう多くなかったため15分程度ですべて刈り終えました。10月中旬の台風や長雨の時には、今年の稲刈りがちゃんと終わるか心配でしたがそれは杞憂でした。

                   朝日を浴びながら最後の稲刈りに励む


 最後の稲株だけはこのまま田んぼに残しておこうかと思いましたが、一気に刈り取って他の稲と混ぜて束ねました。今年はミルキークイーンという品種の稲をつくりまし。この品種は例年作っているキヌヒカリと比べて、やや背が高いため風が強いと倒れやすいように思いました。10月中旬の台風14号が関東地方に来た時に一部の稲が倒れてしまいました。しかし、コシヒカリよりは倒れにくいです。

       最後に残った1株の稲         刈り取った稲はワラで縛って天日干し
 
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病院同僚と稲刈り,バーベキュー大会,里芋収穫

2010年11月11日 | イベント,行事



 仕事の同僚を田んぼに招いての秋の稲刈りバーベキューをしました。去年は田植えパーティーに加えて、同じ11月に稲刈りバーベキューを開催しました。そのときの稲刈りバーベキューは風が強くてちょっと肌寒かったです。しかし、今回の稲刈りバーベキューは晴れた上に風もなく、とても暖かい日差しに恵まれました。

                 バーベキューの前に子供達と楽しく稲刈り


 バーベキューの前に稲刈りをする予定でしたが、バーベキューで料理を用意する調理係と、子供達を中心に稲刈り体験する係に自然に分かれました。乾いた田んぼは、小さな子供達が元気良く走り回るのに、また転んでもやさしく受け止めてくれる丁度良い柔らかさでした。最初は刈り取った稲株につまずいて転んでいた子供達でしたが次第になれてはしゃぎまわっていました。

       バーベキューで主に調理をしていただいた方々、美味しかったですよ!


 参加したいただいた方々はさまざまな職種(医師,看護師,作業療法士,精神保健福祉士,介護福祉士など)の方がいて、普段の職場がそのまま田んぼに移ったかのようでした。子供さんの参加もあってとても賑やかなイベントになりました。

     そろそろ食べごろです                青空の下、食欲をそそります
 

 どんなイベントでもそうですが、子供達がいるとイベントはがぜん楽しくなります。かわいい子供達がはしゃいでいると見ている大人の頬は緩みっぱなしです。私の子供はすっかり成人してしまったので昔の子育てを思い出しました。その時は、子供のためにと思って休みのたびに、山に行ったり,キャンプをしたり,スキーに連れて行ったりしたものでした。さらにボーイスカウトの副隊長もしたりして他の子供達といっしょになって活動しました。キャンプ用の4WD車も持っていました。

 意外や意外、稲刈りに子供達が夢中とは               子供達の稲刈りを楽しく見守り
 

 今回、大人といっしょに参加してくれた子供達は4人でした。みんな明るく元気な子供達でした。こんな小さな子供達が稲刈り用のカマを待ちたがってお母さんは心配しっぱなし。でも、都会で暮らして自然に触れることが少なくなった今の子供達、たまには自然をいっぱいに感じるのもいいのではないかと思います。

      左から、Aちゃん、Kちゃん、そしてRちゃん、みんな元気に走り回りました


 私の管理している田んぼのすぐ近くには畑があります。参加者の子供達のうちの一人といっしょにその畑にバーベキューで使う野菜の収穫に行きました。おそらく野菜は八百屋さんで買ったことくらいしかないのか、最初は畑に並んだ野菜を珍しそうに見ていました。このさい、チンゲンサイ、高菜、サラダ菜、ネギ、キャベツ、白菜、カブなど見て触ってもらい収穫してもらいました。

     自分で選んだ白菜を抜いてみる       白菜を手に持ってご満悦のRちゃん
 

 この田んぼではつい先日、恵泉女学園大学生が稲刈りや脱穀などの体験をしました。その時の農機具がまだ置いてありました。子供達に稲刈り体験ついでに、足踏み脱穀機や稲ワラ細断機などの農機具をさわってもらいました。親も知らないこの道具、子供達にとっては異星人の道具のように思えたのではないかと思います。

    興味しんしん、足踏み脱穀機         恐る恐る稲ワラ細断機を回してみる
 

 バーベキューで料理を食べてひと段落した頃、ドーナツなど大好きなお菓子が出ました。最初子供達に好きな方を選んでもらいました。子供達の選ぶ様子を見ていると、カラフルなドーナツの方がお気に入りのようでした。

                                    どれも美味しそう、どれにしようかな。


 やっぱり子供達はお菓子が一番好きのようです。親達は、「お肉を食べてね。」とか、「野菜やごはんを食べてね。」との要望がありますが、とうの本人達は柔らかくて食べやすいお菓子がいいのでしょうね。

          とっても美味しそうにドーナツをほおばるKちゃんとMちゃん


 ドーナツの次はアップルパイです。次から次へと美味しそうなお菓子が出てきます。バーベキューでお肉をたくさん食べた上に、今度は美味しいドーナツやパイです。こんなに食べるとお中が苦しくなってきます。

       アップルパイを丁寧にカット         美味しそうに大人もほおばります
 

 このようなイベントを計画して一番うれしいのは子供達の笑顔です。私の子供はすっかり大人になって社会人になってしまったので、イベントにさそってもちっとも来てくれません。友達と遊ぶ方が楽しいようです。このため、久しぶりに小さな子供達の笑顔を見てうれしくなりました。

         Kちゃんも、Mちゃんも、Aちゃんも、笑顔で大人を喜ばす天才です


 お菓子を食べ終わった頃、今度は小豆の収穫をしました。田んぼの近くの畑で作っている小豆の茎を根元から切って田んぼに持ち込みました。小豆が地面に転がらないようにブルーシートを敷いてその上で小豆の収穫です。

              小豆を珍しそうに触って見ている子供や大人


 ほとんどの人は、豆の状態でお店で売っている小豆しか知りません。今日来た大人も小豆がさやに並んで入っていることをほとんど知りませんでした。大人も子供も不思議そうにさやから小豆を出していました。

       小豆に夢中の子供             こちらの子供も小豆に興味しんしん
 

 お母さんも子供といっしょに小豆収穫        大人も子供もさやから小豆を出す
 

 小豆が収穫し終わると、また稲刈り開始です。大人は稲を多少とも知っているのであまり稲刈りをする人がいませんでした。しかし、何でも知りたい子供にとって、田んぼも初めて、稲も始めて、好奇心が尽きないようでした。

               刈り取った稲束を担いでうれしそうなKちゃん


 小豆も終わって、稲刈りも終わって、今度は里芋の収穫をしました。田んぼの近くの土手に植えている里芋を数株掘り出してみんなに収穫してもらいました。面白かったのは、子供達が根元にたくさん成っている芋よりも葉に興味を示したことです。里芋の葉を傘のように持って遊んでいました。
 今回の稲刈りバーベキューは天候にも恵まれて久しぶりに楽しいイベントでした。企画した私としても参加したみんなに笑顔があったことが一番の喜びでした。子供達にとっても普段体験できないことを経験できてよかったのではないかと思いました。

     里芋の根元を切って芋を収穫    里芋の葉は大きいので、持つと傘のよう
 

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多摩丘陵の自然を守る会の脱穀支援

2010年11月10日 | 麦,穀類,雑穀



 数日前に「多摩丘陵の自然を守る会」の会長から、9日の朝に田んぼで脱穀機を使いたとの希望がありました。9日の朝は深夜勤務明けでしたが、勤務が終わると家に帰らないで眠い目を擦りながらも田んぼに直行しました。するとすでに発動機を動かして脱穀をしていました。去年も同じように脱穀したので、発動機や脱穀機の使い方を覚えていた人が動かしたようです。

                稲を脱穀中の、多摩丘陵の自然を守る会の方々


 ただ脱穀機や発動機の設定が少し変でしたので調整しました。発動機は回転数がやや足りないこと、またベルトがスリップしていたのでワックスをかけました。脱穀機は稲ワラ排出の鉄線が降りていたので上げました。これで快調に脱穀できるようになりました。毎年同じ機械が脱穀している方々でしたので、後はお任せすることにして私は家に帰って寝ました。

     脱穀前の稲束を予め積む             見ていた女性の方も初脱穀?
 

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久しぶり、恵泉女学園大学園祭を散歩

2010年11月09日 | イベント,行事



 久しぶりに恵泉女学園大学に行ってきました。前回来たのは4年前の春のスプリングフェスタの時でした。このときは、里山か環境関連の集会で来たように思います。集会のついでに、学生が実習のためにキュウリなどの野菜を栽培する畑を見学したり、各種施設などを見学したように思います。今回は5日に稲刈り・脱穀体験にきた学生が、たこ焼きをしているとのことで行ってみました。

          飾られた大学の入り口           夕暮れ時のイベント会場
 

 先週の東京薬科大学の学園祭は三日間共に台風14号の影響で雨続きでした。野外会場はがらんとしてちょっとかわいそうでした。しかし、今回行った恵泉女学園大学学園祭は快晴に恵まれて大盛況でした。午前中から午後にかけて稲刈りバーベキューを開催していたので、この学園祭に行ったのは夕暮れ間近の午後4時頃でした。だいぶ日が傾いていましたが、まだまだ大盛況が続いていました。

            稲刈りに来たゼミの学生達が運営しているたこ焼き屋さん


 イベント会場をあちこち歩いていると、稲刈りに来たゼミの学生達が運営しているたこ焼き屋さんがありました。田んぼで見かけた学生達が忙しく働いていました。顔を覗かせると、私のことを覚えていました。彼女たちは忙しそうであまり長話はできませんでした。なおメンバーの一人がミス恵泉に選ばれたそうです。すぐに食べるたこ焼きを1包み買いました。

  忙しそうにたこ焼きを焼いている学生     注文を取ったり渡したりしている店先
 

 学園祭に行ってみると偶然チアリーディーリングを見る機会に恵まれました。私の娘もかつてチアリーディーリングでトップをしていましたのでとても懐かしく見学しました。娘が通っていた学校では各学年ごとに15人位はメンバーがいたでしょうか。今日見学したチアリーディーリングのメンバーはやや少ないように思いましたが、元気に踊る姿はすばらしいものでした。

               偶然、元気に踊っているチアリーディーリングを見学


 チアリーディーリングの踊りが終わると、もう一度たこ焼き屋さんに行ってみました。5時まで店を開いているとのことでした。この頃になると、日が少し落ちて少し肌寒く感じました。このため、チーズ味とキムチ味のたこ焼きをお土産用にそれぞれ1包み買って帰ることにしました。

    お土産用のたこ焼きを買う              他のイベント会場も散歩
 

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レタス植え付けと、オートミールの混植

2010年11月08日 | 野菜:葉菜

 9月下旬に種を蒔いて育てたレタス(サニーレタス)の苗がだいぶ大きくなりました。このため、仕事の合間を見て新しい畝に植えかえ移植しました。新しい畝は、移植する前に耕耘機で耕してレーキで形を整えておきました。

       耕耘機で丁寧に耕す                レーキで畝の形を整える
 

 レタスの苗は一度も間引きをしていなかったため、おしくら饅頭の状態でした。苗と苗の堺が分からないほどです。移植こてで、あたりをつけて苗をすくうように掘り上げます。堀り上げられた苗は数えると10本ほどです。一つ一つの苗をよく見ると、良く成長したもの,小さいままの苗など、いろいろな成長段階のものがありました。

                窮屈状態のレタスの苗を移植こてですくうように掘る


 掘り上げた苗は一旦地面の上に置きました。そして、一番成長の良いものから順に取り上げて、新しい畝に移植しました。小さな苗はこれからの晩秋は成長が思わしくないので捨てました。次々に苗を掘っては成長の良い苗だけを選んで移植しました。

   移植こてひと堀り、10個程度の苗       成長の良いものだけを選んで移植
 

 レタス用の畝はそう広くないのですべての苗を移植できませんでした。もったいないのですが、ほとんどの苗は捨てることとなりました。これからは今回移植したレタスがちゃんと育つように手入れする日々です。

              夕日を浴びて白く光る、植えかえ移植したレタス


 ところで、レタスは春までにすべて食べてしまいます。畝を有効利用するため、今回レタスの合間にオートミールの苗を移植してみました。オートミールは燕麦の仲間で冬には強い作物です。たまたま夏にこぼれ種から発芽して大きくなったオートミールがあったのでこれを移植してみることにしました。

  夏、こぼれ種から発芽したオートミール       葉を短くしたオートミールを移植
 

 麦類を移植したことは全く初めてのことです。うまくオートミールが根を張るか分かりません。大きくなりすぎた麦は冬越しができにくいので、わざと葉をちぎって小さくしてから移植してみました。レタスとオートミールの混植はうまくいくでしょうか。オートミールが無事に冬越しして、春に穂をつけるといいなと思っています。

                 レタスとオートミールをほぼ交互に移植

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恵泉女学園大学生の稲刈り・脱穀体験

2010年11月07日 | 農業体験



 11月5日、今年も恵泉女学園大学生が稲刈りとや脱穀体験などにやって来ました。やって来たのは先生1人に生徒5人の6人でした。大学で長靴などに着替えてから、大学のマイクロバスに乗って来たそうです。稲刈りする場所は、6月末に田植えをした田んぼです。田植えをしてから4ヶ月あまり、小さな苗は今や稲穂を重く垂らして収穫時期を迎えていました。まず最初に稲刈りをしてもらいました。

                    みんな笑顔で稲刈りを開始


 大学生達は皆稲刈りが初めてです。最初、稲刈り専用ののこぎりガマの使い方,刈る時の姿勢,稲茎の刈る位置,刈り方などを教えました。次に、刈った稲束のちょうど良い太さ、ワラを使っての縛り方などを教えました。あとは実際にどんどん稲刈りしてもらいました。

     腰を落として低い姿勢で刈り取り           刈り取った稲を束ねる
 

 昔、稲束を縛るための稲ワラを腰に付けて稲刈りしていました。稲刈りしたその場で、即座に背中に付けた稲ワラを数本抜いて稲束を縛っていました。しかし、大学生達にそのような熟達した技術はありません。近くに置いた竹竿の上に刈り取った稲を順番に置いてもらい、規定の量まで稲を積んだら縛ってもらうようにしました。

               竹竿に積んだ稲束を、稲ワラで縛っている大学生


 稲を刈り取る動作はとても簡単です。しかし、規定の太さになった稲束を縛ることは最初難しいようでした。特に、稲ワラで稲束を縛るためには、それなりの指使いと力が必要です。稲束の結び方も独特です。

         笑顔で稲束を縛る                 縛り方に慣れたかな 

 稲束を縛ると、今度は竹竿に架けて稲束を干します(はさ架け)。彼女達が来る前に予め組んでいた竹竿に次々に縛り終えた稲束を架けてもらいました。架ける直前に稲束をX字形にして竹竿に乗せるよう架けます。

             予め組んでおいた竹竿に、縛った稲束を干す(はさ架け)


 一時間ほどで稲刈りを終えました。続いて、脱穀体験をしました。今日稲刈りした稲はまだ干したばかりで脱穀できません。10日前に小学生が稲刈りして干した稲を使って脱穀体験をしました。まず最初に江戸時代に使われた千歯こぎを使って脱穀してもらいました。

               千歯こぎの組み立て方を一緒に考えている大学生                


 千歯こぎを使う前に、彼女達にノーヒントで千歯こぎを組み立ててもらいました。最初わいわい言いながら組み立て方を相談していました。そして、いろいろ組み立ててみたり外したりしながら考え込んでいました。しばらくして無事にノーヒントで組み立てることができました。

  この棒はどの穴に入れるのかなあ??       無事組み立て終わり、脱穀開始
 

 千歯こぎを使いこなすにはちょっとしたこつが必要です。例えば、一度に稲穂を鉄櫛に入れないで少しづつ稲穂を入れて引くと用意に脱穀できます。一度に稲穂を入れると、ワラ屑がでたり、稲束がバラバラになりやすくなります。また、千歯こぎを押さえる人が必要など、適度なチームワークが不可欠です。

              数人が千歯こぎを抑え、一人が稲穂を引く


 千歯こぎの次に、足踏み脱穀機を使って脱穀してもらいました。脱穀ドラムを回転させると「ガーリン ガーリン」と快適な音が出るので、また適度なリズムで足を踏む心地よさのためか、彼女達のお気に入りでした。

              快適なリズムで足踏み脱穀する大学生


 千歯こぎも足踏み脱穀も、脱穀された籾をかき集めて網で選別しなければなりません。脱穀後、ブルーシートに落ちたワラゴミと籾とを一緒にみんなでかき集めました。そして、丸い網の上に乗せて、ぶるぶる網をゆらしてワラゴミと籾を選別しました。

        ワラゴミと籾を手でかき集める        丸い網を使って籾だけを選別
 

 去年の稲刈り・脱穀体験では千歯こぎと足踏み脱穀機だけを使いましたが、今年はそれに加えて新たに発動機で動かす脱穀機,押し切り,手回し式ワラ細断機を体験してもらいました。なお、2007年秋の稲刈り・脱穀時に体験した唐箕と縄ない機は時間がないため搬入できず体験しませんでした。
 まずは、今から50年前の昭和30年代に使われた発動機で動かす脱穀機を使って脱穀してもらいました。この機械は稲穂を差し込むだけであっと言う間に脱穀完了、そして自動的にいワラゴミと籾を選別し、さらに自動的に籾が米袋に入ります。

        発動機を使った脱穀機で脱穀、緑色の米袋に自動的に籾が入る


 この脱穀機を使ってもらった瞬間に「すごーい!」と感嘆の声が彼女達から上がりました。千歯こぎや足踏み脱穀機の大変さを知ったからこその感嘆の声だったのではないかと思いました。この機械は千歯こぎの何十倍もの速さで脱穀・選別をすることができます。
 ただし、ものの功罪(一長一短)があることも話しました。千歯こぎは効率はとても悪いのですが軽くて簡単に移動して使うことができます。一方、発動機を使った脱穀機は効率は確かに圧倒的ですが、重くて移動は大変です。さらに、燃料を使うので費用がかかりますし空気を汚します。

      脱穀の順番を並んで待つ          とても暖かい日差しの中、脱穀作業                
 

 脱穀後の稲ワラはその昔、むしろに編んだり、縄にしたりと、いろいろなワラ細工にして日常に役立てていました。しかし、今は稲ワラはほとんど使われなくなりました。このため、今は稲ワラは細断して田んぼや畑にばらまきます。その稲ワラの細断を体験してもらいました。

               押し切りを使って、稲束を細断する大学生


 まず最初に押し切りを使って稲束を切ることをしてもらいました。そして、次に手回し式のワラ細断機を使ってもらいました。手回し式の細断機は次々にワラを切断できるのでとても効率的です。しかし、回すには力が必要ですので、実際に使ってもらった結果は彼女達に不評でした。

     手回し式のワラ細断機を使う      とても力がいるので、なかなか切れない
 

 実はこの手回し式のワラ細断機は発動機を使って動かすことできます。実際に発動機を使ってこのワラ細断機を回すと、ワラを投入口に入れるだけで簡単にワラを細断することができます。手回しで苦労していた彼女達はびっくりした様子でした。今回の体験は、農機具が歴史的にどのように進歩したかを体験することも兼ねていました。2時間ほどの稲刈り・脱穀体験はあっと言う間に終わってしまいました。
 
           ワラ細断機の投入口へ稲束を入れている笑顔の大学生     

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大学生の稲刈り・脱穀体験準備

2010年11月06日 | 稲:稲刈り,脱穀,精白

 明日は朝から大学生が稲刈りや脱穀などの体験をします。恵泉女学園大学の3年生が10人ばかり来ますが、彼女達は6月下旬にこの田んぼで田植えをしました。その田植えした稲を刈り取ったり脱穀するためにやってきます。そのための準備をあれこれしました。

  脱穀機を動かすための発動機を移動        稲ワラを細断する農機具も移動
 

 稲刈りをするだけならばカマなどの小物を用意するだけでよいのですが、脱穀はいろいろな農機具を用意しなければならず時間がかかりました。三つの脱穀機を用意しました。江戸時代に使われた千歯こぎ、次に明治から昭和初期に使われた足踏み脱穀機、そして、昭和30年代に使われた発動機で動かす脱穀機の三つです。

           発動機と脱穀機をベルトでつないで試運転、手前にワラを切る機械


 脱穀機類はとても重いので一人では運べません。私一人だけで準備するため運搬機を使って田んぼ内にそれぞれの脱穀機類を運び込みました。田んぼはぬかるむため何往復もかけてゆっくりと運びました。そして、なるべく乾いている箇所に農機具を設置しました。

    足踏み脱穀機を運搬機に載せる         各種体験用農機具を並べる
 

 稲刈り後に脱穀をしますが、脱穀機は歴史が古い順に体験してもらう予定です。体験順序は、千歯こぎ>足踏み脱穀機>発動機+脱穀機の順です。この順番に体験すると、歴史的にどのように農機具が改良されたいったかが実感できます。

                体験の順に農機具を並べて設置


 農機具を設置すると、今度は稲刈りする場所を整備しました。稲刈りができやすいように、稲刈り場所、稲束を結束する場所、結束した稲を干す箇所です。その箇所を確保するため、稲刈り機で4列程度の稲を刈り取ってスペース作りました。その後、稲刈りの時に使う、カマ、結束用の稲ワラ、脱穀時に使う網などの小物類をすべて準備しました。夕方近くまでかかりましたが、これで明日大学生達がいつやって来ても大丈夫です。

             夕暮れ近く、稲刈り機で4列程度の稲を刈り取る

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田んぼの防鳥網4枚回収(1)

2010年11月05日 | イベント,行事
 8月に田んぼを被覆した防鳥網4枚を回収しました。1枚目はつい先日回収したので合計で5枚回収したことになります。この8月の猛暑のなかでよくまあ5枚もの防鳥網をぬかるむ田んぼに張ったものだと思います。おかげでスズメなどの害鳥に大切なお米を食べられなかったのでよかったです。

        片方に寄せた防鳥網、4枚の網とロープがぐちゃぐちゃに絡まる


 ただ回収するに先立って、網を張らなかった人が防鳥網を片方にぐちゃく゜ちゃに寄せてしまったため回収がとても困難でした。網を張った人が張り方を覚えているため、張った人が回収するのが一番なのですが。4枚もの網が絡まっていたので4枚を分けることから始めなければなりませんでした。それに、網を支えるロープがこれまた絡まっていたのでロープも同時進行で回収しなければなりませんでした。

     最初にロープ類を回収                  網の一辺をまとめる
 

 防鳥網はとても糸が細いので気をつけないと、帽子,衣服,靴などに簡単に絡み付いてしまいます。あせらないでゆっくりと回収作業をしました。最後に回収したのは、一辺が一番長くて面積も一番広い網でした。田んぼを横切るように広げてたたみました。

               一番広い防鳥網は田んぼを横切るように広げてたたむ


 今回は4枚の防鳥網を回収しましたが、来年使うためには網の東西南北の辺のうち南北の辺をまとめたり穴を修復する繕いをしなければなりません。今回は回収だけで時間が終わってしまいましたが、暇な時間にもう一度田んぼに広げて繕いする必要があります。
 この地区の田んぼはとても狭いので、スズメなどの害鳥が集中してやってきます。害鳥のために米作りをやめてしまった近所の農家もあります。この防鳥網を張ったり回収する作業が、この地区の米作りの一番のネックです。

                  回収した防鳥網、暇なときに再度広げて繕う
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稲ワラと雑草の細断作業

2010年11月04日 | 稲:その他



 稲を脱穀した後に不要となった稲ワラをワラ切りカッターで細断しました。稲ワラはそのままでは簡単には腐りませんが、細かく切ると腐りやすくなります。また、土にうない込みやすくなります。さらに、耕耘機で土と混ぜる作業をしてもロータリーに巻きつくことがなくなります。曇り空の下で、もくもくと稲ワラを細断しました。

    一人が稲ワラをワラ切りカッターに入れ、一人が細断された稲ワラをかき出す


 今回使ったワラ切りカッターは先日ナスの残渣処理に使いました。その時は手回しで細断しましたが、今回は量がとても多いので発動機を使ってワラ切りカッターを動かしました。このため、2時間程度ですべての稲ワラと雑草束を細断することができました。

     発動機でワラ切りカッターを回す          細断された稲ワラが下に落下
 

 2時間も稲ワラを細断すると、足の踏み場もないほどの結構な量の細断された稲ワラがたまります。この稲ワラは風雨にさらして腐らせた後、畑にばら撒いて耕耘機で土に混ぜます。一種の土の改良剤として使います。

             足の踏み場もないほど、山のようになった細断された稲ワラ


 稲ワラを細断し終わると、次に先日小豆畑で刈り取った雑草の山を細断しました。枯れた雑草は雨に当たって半分発酵したような状態でした。さらに、先日の台風で雨に当たって湿っていました。

   稲ワラの裁断後、湿った雑草を細断          ぼろぼろになって湿った雑草
 

 細断した稲ワラや雑草はワラ切りカッターの下に溜まります。溜まった稲ワラや雑草は、溜まらないように次々に熊手でかき出します。そして、ワラ切りカッターとは別の場所に積みます。休憩なしで2時間ほどの作業でしたが、じんわりと汗が出てきました。

                 稲ワラと雑草の細断作業をしたY(右側)さんとTさん

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田んぼの水抜き

2010年11月02日 | 稲:その他



 一昨日の台風14号のため、田んぼは池のように水浸しになっています。水が引いていれば稲刈りか脱穀でもしようかと思っていましたが、これほど水浸しだと何もできません。早急に水を出す必要があります。田んぼの低い所の畦を切って水を出すことにしました。

                  水浸しの田んぼ、歩くと水面に波紋がゆらゆらと


 小屋においてある三本クワと三角ホーを持って田んぼの畦に向かいました。水が流れ出しやすいように、三本クワで畦を切りました。すると貯まっていた水が勢いよく流れ出しました。さらに田んぼ全体の水が流れ出しやすいように、三角ホーで田んぼ内に簡単な筋をつけていきました。この筋に沿って水が流れます。

               三本クワで畦を切ると、貯まった水が流れ出る


 田んぼに貯まった水は大量にあります。明日昼頃までには田んぼ内の水はひけると思います。後は乾いて歩けるようになるのを待つだけです。この大雨でザリガニや沢ガニなどが田んぼにたくさんいました。タニシなどの巻貝もたくさんいました。

   畦から出ている、田んぼに貯まった水         沢ガニやザリガニがたくさん
 

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田んぼの不思議な住人達

2010年11月01日 | 生き物
 田んぼや畑で思わぬ小動物に出会うことがあります。今回、モグラの死体がありました。どうしてこんな所で死んでいるんだろうと思いました。モグラはふつう地中に住んでいるので、めったに地表に出ないはずです。このところの急な寒さが原因かも知れません。見たところやや小さいので今年生まれたモグラかも知れず、十分な餌を取れなかったのも知れません。なお、10年ほど前に田んぼで亀を発見したことがありました。

                   畑の通路にポツンと死んでいた小さなモグラ


 さらにもう一つ、巨大なミミズがいました。ミミズと言うと大きくてもせいぜい鉛筆の太さです。しかし、今回発見したのは太さが人の指以上の巨大ミミズです。持っても重量感がありました。昔、アマゾンのジャングルに住んでいるインディオが大きなミミズを食べている映像を見たことがありますが、まさに食料にしてもいいぐらいの大きさでした。ただし、巨大すぎて動きは緩慢でした。

                人の指以上の太さの巨大ミミズ
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