すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

もっと細かにもっと疑って

2008年04月21日 | 読書
 僕たちが食事をするように、あるいは楽しみで何かのメディアに触れるように、表現されている何かを見たときに感じる共感的な意味での感動の精度はとても低くて、自分に関係のあることがそこで行われていれば人は感動するよ。だけど、その精度や価値を疑うこともやっぱり必要で。
 穂村 弘(『新刊展望』5月号より)

 「自分に引き寄せて考えてみる」ことがわが師の一つの教えである。しかしそれは客観性を伴わなければ、単に自己中心的思考、独善と称されることだろう。

 自分に関係のあることは、ぼんやり見たり過ごしたりしていては気づかないものだ。そうやっていて気づくことなどは、むしろ価値が低いものだと考えた方がよい。

 もっと細かにもっと疑って対してみて、それでもなお共感できることこそ価値が高い…そんな思いが浮かぶ。