すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

トップリーダーの言葉を引き寄せる

2010年09月12日 | 読書
 NHKで「仕事学」なる番組があることを、この前知った。
 番組欄で目には入っていたのだろうが意識したことがなく、先日書店で『トップリーダーの仕事学』(NHK出版)という雑誌を手にしてわかったことだ。

 今までの放送で登場した方が10人。それぞれ10ページを超える分量で、仕事についてのエッセンスを語っている。「プロフェッショナル仕事の流儀」にかなり似通っている面が多いとも言える。

 信条、発想法、警句…一流の方々が語る言葉は頷けるものが多いが、自分に引き寄せ書き留めておきたい文章を三つ選んでみた。

 BMWの支店長時代から私自身が実践してきたのは、「ホウ・レン・ソウは上司から」という考え方です。(林文子・横浜市長)
 
 この姿勢は言うには容易いが、心構えを維持するには信念がいると思う。「一生懸命にならないと相手には伝わりません」とさりげなく書かれているところに、その強さを見た。

 相手の頭の中にはAとBしかないと見切ったら、私が通したいCという企画をAとBの関数だけで説明することが肝心です。(藤原和博・大阪府教委特別顧問)
 
 とかくCを持ち出しがちな自分にとっては噛みしめたい言葉だ。対象を分析してみるという一歩前に、もっと留意すべきと教えられる。

 大事な情報というのは、いつも人が運んできてくれるんだ。人との出会いは大事にしなければいけないんだよ。(岡野雅行・岡野工業代表社員)
 
 書物やネットなどを通して得られる情報を軽視するわけではないが、やはり直接語る言葉には及ばないと思う。身近に息遣いを感じ理解できる情報の中にこそ、大事なことはある。

 しかし、一度でも出会った方であれば、仮にネット上の発言であっても肉声に近いように受けとめられる感覚になることも多く経験している。
  直接に話を聴く、教えを請う機会を持つことは感度を維持するうえでも、とても重要なことに思える。
 
 登場した10人のトップリーダーの話をいつか耳にしたいものだ。