すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

100円読書のメモ2

2010年09月24日 | 読書
 『適当論』は書いた。現在5冊目と6冊目を読みかけている。
 これまでのところの読後の印象だけでもメモしておく。

 『おじさん通信簿』(秋元康著 角川oneテーマ21)
 
 いかにも秋元康の書きそうな本だ。言うなれば、自らの日常を照らし合わせながら、世間の「おじさん」並びに「おじさん的行動」を少し俯瞰してみているといったことだ。
 面白い内容ではないが、大まかに人生を肯定的にとらえるというスタンスが安心させるのだろうと思う。やはりそれなりの観察力はある。


 『持たない暮らし』(下重暁子 中経文庫)
 
 この方も女性の社会進出に一役かったと思うのだが、それは高度成長と同じ歩みとも言える。つまり、自らその過程の中で身につけた衣のようなものを脱ぎ捨てて本質を見ようよ、と呼びかけている。
 いろいろいいことを書いているが、都会人が昔の田舎に憧れを抱くことを繰り返しているに過ぎないような印象をもったことも確かだ。

 『ズームーデイズ』(井上荒野 小学館文庫)
 
 以前から気にかかっていた作家(名?)だったが読んだことはなかった。面白かった。恋愛小説とあるが甘美には感じられず、シビアな現実を独白されている、いうなれば「ぶっちゃけ話」のような語り口にも惹きつけられた。
 実際生活では、こんな厄介な女性とはおつき合いは遠慮するが、その関係性を見る目の鋭さは深く納得させられる。なんといっても「荒野」という名前がいい。何冊か読んでみようと思っている。