すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

ほっとほどける語りを目指す

2011年09月25日 | 教育ノート
 来月末の学習発表会は、昨年同様フィナーレを全校群読&合唱で締めたいと考えている。
 そのための台本は常に言いだしっぺの自分であり、数年続けているのでこの時期は少し頭を悩ませる。

 私の下手な構成詩?と既存の朗読集などから選んだ詩を合わせて作り上げていく。
 素案を練っていて以前の実践を見直していたら、今年はひとつ『八郎』の冒頭部を取り入れたら、という考えが浮かんだ。

 限られた量ではあるが、方言を使った語りも全体に変化を与えるし、『八郎』なら力強さが表現できて、流れの中でしっくりくるのではないか。

 パートは5年に割り振ってみたい。
 ちょうど来週、担任が出張があるようなので、補充として絵本を読み聞かせし冒頭部を一緒に音読するのも楽しいだろう。
 …そんなことを考えながら、絵本を少し読んでいるうちに思い出した本があった。

 『声に出して読みたい方言』(齋藤孝 草思社)

 2004年の発刊のこの本はCDつきであり、「秋田弁」は最終章にある。そこで民話「八郎」を語っているのは女優浅利香津代。もはやスペシャリストといっていい人だ。

 ひと通り聞いてみた。確かに上手い。情感たっぷりの口調はさすがにプロだ。しかし、やはり仙北弁なので(私の住む地域は同じ県南部であっても、若干違う)多少、身体に馴染まない箇所もいくらかあるようだ。

 これは、やはり自分なりの秋田弁か。もう少し読みこまないとなあ。

 著者による解説では、「秋田弁の効能」は以下の通り。

 ほっとほどけて温かい身体になる

 なるほど。これは八郎の力強さ、たくましさを描きながらも、芯は温かさということになるかもしれない。

 語るなまりの持つ響きとは大きいなあとつくづく思う。これが、津軽弁などで語られてしまったら、どこかぎすぎすしてしまう印象になるだろうからね。
 さあ、読もう。