すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

電車読み,三冊。

2012年09月05日 | 読書
 先週末行き来の新幹線、電車で読了した本が三冊。読みかけ一冊。


 『残念な人の思考法』(山崎政志 日経プレミアシリーズ)

 一言でいえば「プライオリティ」の重要性について述べている。
 「残念な」という表現が持つ意味は少し幅があり、著者は単に皮肉めいた言い方ではなく、「能力を生かしきれない」原因を真に追究し、具体策を提示している。その意味でビジネスマンには参考になるのではないか。

 私がプライオリティを考えるについて何か得たとすれば、それは結局のところ、想像力そして身体性、これはいつの場合もかなり大きいということだ。


 『往復書簡』(湊かなえ 幻冬舎文庫)

 例のベストセラー『告白』を読んで以来である。面白かった。やはり教員という職歴を持っていることは、なかなか強いなあと感じさせられる。特に「二十年後の宿題」が気に入った。映像化されるイメージが湧いてくるミステリだ。

 それにしても、人の記憶とはやはりその人の記憶でしかなく、誤認や思い込みなど多くの要素で捻じ曲げられることもあるのだろう。「事実は一つだが、真実は一つではない」(こんな言葉があったような気がする)は、やはりいつの場合も正しい。
 教師と子どもなんて、毎日そういうやりとりをしているんだなと思うと…。


 『小学生の行儀作法』(横山験也 PHP)

 研究会場で買い求めた。クイズ方式が主体で、保護者向け、子ども向けの体裁となっている。
 文春、岩波のものとはまた違い、より一層親しみやすい。野口先生の『教室で教える 小学生の作法』と重なるところもあるかもしれないが、いずれこうした本を利用しながら、継続的に作法やしつけを話題にできたら嬉しい。

 実践化といえば、かなり以前野口先生が「国語教育」誌だったかに、全校集会においてエチケット教室的な実践を行われた旨を書いたことがあった。そんなことが出来ないかと目論んでる。
 今さらながら、礼儀作法は「利他」の精神で貫かれていると思う。そしてその作法を毅然として教えることも、また利他であることを肝に銘じたい。