すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

全てマンネリ化の道を歩いている

2012年09月16日 | 読書
 横山験也さんのサイトで、次の本が紹介されていた。
 http://www.kennya.jp/%E8%89%AF%E6%9B%B8/noudama/

 『のうだま やる気の秘密』(上大岡トメ・池谷裕二  幻冬舎)

 池谷ファンであるとともに上大岡プチファンの私ならば、読まねばなるまいと思って早速注文した。

 書名の「のうだま」とは、今まで読んだことから言うと「脳騙(す)」のことだなと思っていたが、実はそれではなく「脳球」のことらしい。二つの掛け合わせということもあるかな。

 「のうだま」と称された「淡蒼球」という存在は興味深い。
 自分の意志では動かせない「球」を動かすための起動スイッチが4つあり、そのコツはどれも今まで何かで読んできたことだが、それらをコンパクトに頭文字をとって「BERI」と名付けられているところも、ストンと入ってくる。
 このコンセプトがあるからこの二人だ、と思える。

 「のうだま」をくるくる回すイメージ、その動きが遅くなったら、または止まりそうになったら、どれかのスイッチを押して、また回転させていく…それが絵的に残るので、嬉しい。


 言葉として一番残るのは「馴化」「マンネリ化」である。
 それを「善玉マンネリ化」「悪玉マンネリ化」と称したのは傑作である。

 「教育とは、より良き習慣をつけることにほかならない」とよく言われる。これをこの本流に言い換えれば

 教育とは、よき行動を選択し「善玉マンネリ化」を進めることである、とでもなろうか。

 継続は力なりと信じて取り組むのだが、結局はマンネリ化のことだと心得ておくことはとても大切なことだ。
 それがどの方向を目指したものか、善玉であるためにどんな変化を取り入れるかといった視点でチェックすればよいか、わかりやすい。

 それにしても、コレステロールの例を考えると、悪玉といわれるマンネリ化も全て無くなるというわけではないので、そこそこのバランスをとっていることが健康なのかな。

 コレステロールもマンネリ化も悪玉に支配されている私の言い訳である。