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教師の対話術を数える

2012年09月14日 | 読書
 『発問・説明・指示を超える 対話術』(山田洋一 さくら社)の続き…

 ちょっと時間があったので、著者が提示している35の技術を表に簡潔にまとめてみた。
 「引き出し型」「束ね型」「寄り添い型」と並べてみて、ぽつぽつと共通の要素があることがわかる。

 端的にいえば「おもしろさ」「わかりやすさ」「やさしさ」ということだろうなと考えた。
 単独の要素だけでなく、二つを混ぜ合わせたり、三つが重なったりしている技もあるように思う。

 個人的に、ああ使ってみたいと思った二つのことがある。

 ひとつは、「束ね型」の最後にある「簡単なことを高度に、高度なことを簡単に」の項目だった。
 何気なく実施しているとは思うが、この意図はなんだったかと改めて振り返ることが出来た。

 もう一つは「寄り添い型」の「同じ表情をする」。これはかなり効果的のように思う。
 天性のようにそのことを出来る人がいるが、それはきっと性格的なものが多分にある。
 そして、その同調行動は小学生の場合は安心感につながることを改めて思う。


 さて表にまとめてから、ふと思いついて、地域の研究会が主催する授業参観に使ってみることにした。
 授業者はこの対話術の35項目をどの程度使うものだろうか、何か特徴がでるものだろうか。

 途中、別教室に行ったが40分弱は参観できた。
 その教諭の結果としては「引き出し型」が4、「束ね型」が1、「寄り添い型」が1というチェック数だった。途中のグループ指導についていけなかったので、おそらく「寄り添い型」がいくつか増えると予測できる。

 一単位時間としてはこの数ぐらいが妥当なのだろうか。
 また、教師によっての違いはどの程度なのだろう。おそらく得意な(頻繁と使う)技術はあるだろうが、バランスはどうなるのか…いろいろと膨らむ。

 これからの研究会シーズン、記録して分析してみれば結構面白いのだろう。

 しかし、そこまでは到底無理だな。誰かやってくれる研究者などいないものか。