すぷりんぐぶろぐ

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二人の朝のお話

2012年09月11日 | 雑記帳
 学校への入り口の交差点、横断歩道を渡ってから10mほど行ったところで、A男が「おおうっ、でっけええ」と言って立ち止まった。
 どうやら、青虫か芋虫でも見つけたらしい。

 集団登校の同じ班の子たちは、一瞥しながらさっさと校舎の方へ向かっていったが、A男はしゃがんだままなかなか離れない。
 そばで登校班の来るのを待っていた2年生の二人組も参加して、じっとその行方を見守っている。

 そこに自分の班から遅れて、悠々と?登場したB男が加わる。
 かの場所は完全な歩道であり、危ないということもないから、この後いったいどうするものか、少し声をかけないでおこうと決めた。

 横目で見ながら、街頭指導を続けていると、次々に子供たちがやってくるが、ほとんど目をやるだけで、さしたる興味もないまま(といっても街頭指導を続けたままで、横目で見ていたから正確ではないが)校舎の方へ足を進めていた。
 2年生二人も登校班に加わり、その場を離れた。

 改めて目をやると、加わったのがC子。自分の登校班から抜け、立ったままだがじいっと見入っている。
 A男は、細い枝なのか草なのかわからないもので、接触?を試みている。それをB男が何やらつぶやきながら見ているようだ。
 C子は少し経ったらなんとなく立ち去り、結局残ったのはA男、B男の二人となった。

 登校班の列が少しきれて、二人(+虫)のいる所を通る子が少なくなったのだが、一向に動こうとしない。

 やはり「好奇心が旺盛」?「目の前の出来事にすぐ目を奪われる」?「周囲と安易に同調しない」?タイプなのか、この二人は…と考えてしまう。
 職員間の話題によく登場する子たちであることに、妙に納得してしまう。

 もしかすれば教師にとっては扱いにくいタイプであっても、見方が一通りでなければいくらでも解釈が成り立つし、それにそった助言ができるのではないかなあ。
 そんなことを考えていると、最終の登校班が横断歩道を渡り、二人のいる場所の方へ向かっていく。

 「これが、最後の班だよ」と、二人の方を向いて声をかけてみたら…結構、淡白にその場を離れてしまった。
 ちょっと肩すかし…。
 「見てみて、ねえ」とでも言われたら、すぐ寄っていったのに…。
 「体験」としては十分だったのかな、何か「学び」につながる声をもっと早くにかけるべきだったか。

 二人が校舎の方へ向かった後、その場所を通るとき、相手をしてくれた青虫くんはどこかなと探したら、いたいた、こんなところに。
 お礼の意味を込めてパチリと撮ってみました。
 http://spring21.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-fbe3.html