すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

花を咲かせる一歩前

2012年09月20日 | 教育ノート
 全校集会で、コミックマンガ『花もて語れ』を紹介したことを以前書いた。
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/97bdacbfdb3135418065210ba09f11b9

 その第三巻は取り上げられている話(主人公が朗読するテキスト)が『花さき山』で、なかなかドラマティックな筋書きだった。
 ※絵本ナビ→http://www.ehonnavi.net/ehon/604/%E8%8A%B1%E3%81%95%E3%81%8D%E5%B1%B1/

 それに影響されたということもあるし、また図書館で『花さき山』の大型本を見つけたこともあって、補充で入った一年生の教室で読み聞かせをしてみた。

 朗読と絵本の読み聞かせでは当然違いも大きいが、マンガの中で強調された「間」の大事さなど、参考になるものも多かった。

 特に、その場では言葉を発しない人物を意識する読みは、やはり物語の中に入り込んで語っているかどうかの観点になり、読み方を考えるうえでの大きなポイントだなと、今さらながらに考える。


 それにしても、斎藤隆介・滝平二郎のコンビによる絵本はしっくりくるなあ。去年は、全校群読で5年生に『八郎』の一部を取り上げ、音読の指導をした。
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/25f20b8862b6eab99e260b1149d07385

 秋田の風土を題材にしていることが、何よりの理由かもしれないが、言葉にのっかっている重みを直に受け止められるような感覚が好きだ。
 『花さき山』であれば、ここか。

 やさしいことを すれば 花がさく。
 いのちを かけて すれば 山が うまれる。


 「自己犠牲」という言い方をする場合もあり、そのことに批判めいた考えを持つ人も少なくないだろう。
 極端な国粋主義につながる危険性がないわけではない。

 しかしいつの場合も、人間の心根にある気高さのようなものを感じ、ほんの少しでもそうありたいと願う気持ちは意識していきたい。

 そんな気持ちも声に出して読んだからこそ,湧き上がってくるものだ。