すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

スタイルを手にするために

2016年08月15日 | 読書
Volume14

 「店に必要なのは、いい音楽やいい映画ではなく、スタイルのある音楽や映画なんです。」 

 カルチャア・コンビニエンス・クラブ、というよりTSUTAYAの社長と言ったほうがわかりやすい。増田宗昭氏がインタビューに答えた言葉。

 古くから「ライフスタイル」という言い方は一般的だった気がする。
 歴史的?に印象が強いのは「シンブルライフ」かな。
 これはもう40年近くも前に、某アパレルメーカーのCMが同名の曲を使って流行らせたとされている。
 ピーター・フォンダとか高倉健が出ていた。
 当時は、ブランドを売るための大雑把な提案といった位置づけだったろう。



 世紀をまたいで今語られる「スタイル」は、それらがもっと細分化されて選択の幅が拡がっている。
 それが需要を生み出していると言ってもいい。
 結局、何者にもなれない大衆は、何者かになりたくて、自分のスタイルを持っている(ように見える)何者に染まってみたいために、商品に手を出していく。

 その行為によってスタイルに共感できるとすれば、それは幸せと言えるだろう。
 
 しかしまた、そういう心持になるかならないか、きちんと見定めることもまず大事だ。
 そして、そのスタイルと周囲との折合いを客観視できることが肝心だ。