すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

今日一つ美に気づくために

2019年06月05日 | 読書
「明日は古紙の日だから」と家人に促されて、新聞や広告をまとめていたら目についたタイトルがあった。
「14歳の君へ わたしたちの授業」…月に一度だろうか、中学生へ向けて著名人からのメッセージが載っている。その回は日本画家の千住博であった。
 読み始めたら、なるほどと思い読み込んでしまった。


Volume.166
 「周りには生きるのを応援する美しいものがあふれている。そこに気づけば心も人生も豊かになる。豊かさは浪費やぜいたくではなく、何げない美に気づくことから始まります。美は本当の豊かさに気づく鍵穴です。」

 昔から、人間の理想の価値概念として「真・善・美」は位置づけられているが、「美」によって包括できる考え方もある、いや理解しやすいのかもしれない。

 美しいもの、それは芸術的なことに限らず、日常生活の中で見聞きする物事、行為など、食べ物などにも発見することはできる。
 そう考えると、「何げない美に気づく」毎日があることこそ、生きるためのエンジンになり得るだろう。


 かつて勤めていた学校で、教育目標の文案を作らせてもらったことがある。

 「今日一つかしこくなるために 今日一つやさしくなるために」

 これに倣って、大人向けの行動目標を文案化してみると、さしずめ

 「今日一つ美を見つけ、今日一つ美に気づくために」となるか。

 語呂はあまりよくないが、日々の心がけとして明確であるような気がする。