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マニュアル車で廃校舎へ

2019年06月06日 | 雑記帳
 公用車の運転は3回目になる。管理する部署に急遽お願いする形になったこともあったのか、割り当てられたのが、なっなんとマニュアル車であった。もちろん整備はきちんとしてあるだろう。しかし何年振りか思い出せないほど遠ざかっているクラッチ感覚。きちんと反応できるか。やや緊張感を覚える運転となった。


 確かに身体は覚えているもので、3速から4速へ向かう加速感は妙に懐かしい気がした。ただ信号で停まって再発進するとき、ローのままアクセルを踏み過ぎグォーンと鳴るのは恥ずかしい。もっともマイカーでは少しでも強い踏み込みだと「急発進です」と女声にたしなめられるし、それがない分気楽と言えるが…。


 オートマは使ってしまえばあまりにラクチンで、もはや後戻りなどできない。ただ、こうやってだんだんと手足を使わなくなる、頭と体の連動も機械に頼っていくのだなあとしみじみとした気持ちが湧いてきた。峠道を行くマニュアル車は、少しガタつき音をさせながらも軽快に走った。向かった先は廃校舎である。



 残部があるか調べたい冊子があった。着いた先はかつて6年間も勤務した校舎である。そういえば、ここに勤めていた頃は、まだマニュアル車(しかもパートタイム4WD、懐かしや)だったと思い出した。その頃は様々なことを、今ほど機械任せにせず暮らしていたのか。あれから数えきれないほどオートマ化が進んだ


 結局、目論見が外れ帰ることに…キーを回すとクン、クウンと様子が変だ。おいっ、嘘だろとドキドキしながら5回、6回…あれっどうしよう…もし駄目だったら、結局頼りになるのは人だよな。この辺りなら知り合いも多いと思った矢先に無事にかかる。人の思考はそんなに進んでいないと納得しつつ、峠道を下る。