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暑気払いのお勉強

2020年08月27日 | 雑記帳
 スマホのお天気画面(居住地)が34℃を示していた。暑気払いをせねば…とごろりと文庫や新書を読もうと思ったが、「あつい」と口に出したら「暑」の漢字が気になった。「猛暑」とか「酷暑」という語が盛んに流れているが、では「●暑」にはどんなものがあるのか…我ながらこの向学心(笑)にあきれてしまうほどだ。


 何がいいだろう?「逆引き広辞苑」では無理だろうから、漢和大辞典の「署」を引いてみた。そこに載っているのは14個。思ったより少ないが、そう思いつつ見かけたことのない熟語もある。まずは全部引用してみる。『小暑・大暑・炎暑・烈暑・逐暑・残暑・隆暑・盛暑・寒暑・焦暑・蒸暑・酷暑・劇暑・避暑



 頻繁に使われる「猛暑」が入っていないのが不思議だ。として使われる「小暑・大暑」、通常の語でよく使われる「残暑・盛暑・酷暑・避暑」、たまに目にする「炎暑・劇暑・寒暑」、漢字からおそらく「猛暑」と同義と想される「烈暑」以外の四つは調べが必要だ。「逐暑」「隆暑」「焦暑」「蒸暑」。辞典の見出しはどうか。


 「蒸暑」は載っている。これは漢字そのままで「気候がむしあついこと。また、そのさま」だ。今使う人はいるのかな。後の三つは辞書には載っていない。ネット上にも中国系の語としてあるようだが、明確に説明しているサイトはない。ただ「焦暑」は予想できる。「焦がす」を考えれば、この熟語も猛暑系だろう。


 「隆暑」は「りゅうしょ」と読むのか。隆は「さかんになる」意味だから、レベル高だ。最後の「逐暑」は「ちくしょ」だろう。これは「順に」という意味もあるが「駆逐・逐電」といった「おいはらう」と考えてよさそうだ。つまりは「暑気払い」だ。「暑い!畜生!」と叫ぶより、静かに「逐暑」と唱えましょう。