すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

簡単であるがゆえにできない

2005年10月03日 | 読書
読書活動の改善は簡単である。教師が大量に読書することである。簡単だ。簡単であるがゆえにできないのである。
子どもではなく教師の読書量が落ちているのだ。

大森 修『授業研究21 2005.10』(明治図書)


二つの面から、この説は正しい。
いわゆる「朝読書」の第一の原則である「みんなで読む」が
守られていない現状がある。
守っていないのは、教師である。
もう一つは、原則や現状に気を配らない、
そうした情報に触れようとしない教師がいるということである。
問題は、教師の読書である。

世界最高の頭脳を生み出す環境

2005年10月02日 | 読書
大学時代、ノーベル賞受賞者のことを研究した先生から聞いたこと。
ノーベル賞をとるための条件が三つあります。これがそろわないと、まずとれないそうです。
ひとつは、子どもの頃、大自然の中で遊びまわっていること。ひとつは、親子の食卓での会話があること。そして残りのひとつは、母親の愛に恵まれていること。この三つが世界最高の頭脳を生み出す環境です。

芦永奈雄『『本当の学力」は作文で劇的に伸びる』(大和出版)


思考が連続できる環境であること
自然なコミュニケーションが図られていること
思いつきや考えが尊重されていること
手足が動き、身体の感覚が刺激されていること
…学習のための様々な条件が浮かび上がってくる。

適切な社会関係を営む力を妨げる手法

2005年10月01日 | 読書
他人からその都度条件付けされることなく、自分で前頭連合野をフルにはたらかせる「実体験としての社会関係」-これこそが、前頭連合野を発達させ、適切な社会関係を営む脳力をのばす鍵なのである。そうしたことを積極的に取り入れた教育こそが望ましい。ところが、実体験をきちんと豊富にする前に(そういう行いをむしろ避けさせる形で)、条件付けで行動を見かけ上コントロールしてしまっているのが現在の方法なのだ。
澤口俊之『あぶない脳』(ちくま新書)


条件付けとは、
いわゆる「褒美と罰」で行動をコントロールすることである。
発達段階に応じた条件付けは必要であろうが
その手法が、心つまり前頭連合野の働きにとってプラスにはならない
という脳科学者の声に対して、
私たちは日常の取り組みを少し疑ってみなければならない。