先日取り上げた蟻筏(ありいかだ)がまだ続いているが、少し規模が小さくなってきたようで、蠢きも弱ってきたような気がする。
水だけではエネルギーが保てないだろうし、本当に目的が分からない。
初めの頃は、小さな葉っぱにしがみつくように密集していたけれど、一昨日辺りから周囲にバラバラと離れて浮いているのが数匹見られる。
これくらい小さいと、アリも水面を一定程度歩けるようで、脚を引き抜き引き抜きかろうじてという動きをして浮いて歩く。
一旦踏み込んでしまうと水面に立ち上がることはできないようで、そうなると半分水没しながらゆるくあがいている。
もしかしたら女王が死んだとか水没してしまったのかも知れないなどと思う。
離れて浮いていたアリがまた集団に近づくと、縁にいたアリたちが助け上げるような動きをして集団に戻る。
現状打破なり新展開を求めて選ばれたモノが、あるいは自然発生的に力のあるモノが離れて行くのかも知れない。
アフリカの大峡谷で発生した人類が世界中に散らばったように、というのは大げさか。
身近なホラーとしたのは、このことではない。
お隣のご主人に一昨日聞いた話なのだが、パセリに発生したキアゲハの幼虫を家で育てていた顛末が恐ろしい。
私もそうなのだが、ナス、ピーマン、キュウリの株間にコンパニオンプランツとしてマリーゴールドやパセリを植えている。
キアゲハと分かっているので幼虫のついた葉っぱを摘んで飼っていたら、食べ尽くしてしまい、畑のパセリもなくなってしまったのだと言う。
湧いた虫を全数育てて蛹から羽化まで見守ろうとしたのが途中で断念は無念なので、仕方なくスーパーでパセリを買ってきたのだそうだ。
私より一回りほど上の夫婦だけれど、失礼ながらかわいらしいところがある人たちなのだな、と嬉しい。
そうして買ったパセリを与えたところ、一日経ったら全数が真っ黒に変色して死んでしまったのだそうだ。
恐ろしいもんです、と嘆いていた。
たまたま、そのパセリが病気になっていたのか、人間には問題のない程度の農薬が使われていたのか、検査があるかどうかは知らないけれど、そのロットだけが農薬が強くて、それでも店頭に並んでしまったのか。
いずれにせよ、お隣さんと私は今後、スーパーでパセリを間違っても買うことはないということが決定的だ。