裏庭に1本だけある栗の大木から虫喰い栗が落ち始めた。
毬(いが)に白い糞粒が付いていたら、クソッといつだって思うわけである。
開かずに落ちている毬も今までにたくさんあって、それを無理やりこじ開けても、鬼皮がまだ白かったり小さかったりでダメ。
でも近頃は、一人前の大きさになって青いまま落ちているのもあり、鬼皮はしっかり茶色になっていて虫喰いもなく、まともだったりする。
未熟なうちに生ったまま毬全体が茶色く変色して落ちるのは、木自体の選択的淘汰なのだろうとは思う。
そのあたりの生物学の項目を読んだことはないが、日頃の観察から理解しようとしても、落ちる規則性がつかめない。
などとごちゃごちゃ言わなくても、上をみれば口を開いている毬もいくつか見られて、もうすぐ毎朝栗拾いをする楽しみがやってくる。
今年は虫喰い度合いがどれくらいか、消毒なんて考えたこともないので自然の成り行き任せだ。
蟻筏のメンバーは数えられるほどしかいなくなった。
動きも鈍いから、私が垂らした蜂蜜は効果がなかったのかと少し落胆していたのだが・・。
この石のプールの壁面に、同じ大きさ同じ色の、つまり同じ蟻がたくさん歩き回っているではないか。
これはどう考えたらいいのだろう、たぶん元気なやつは筏を離れ自力上陸を果たしたとしか思われない。
一列の行列ではなくなんとなくの集団が一定方向に進んでいるような集団行動に見えた。
残った20匹あまりも小さな木の葉があるから、踏み出せないのかもしれないので、木の葉を取ろうかとも思う。
いやいや、それはなりません、本当は蜂蜜ひと垂らしだって余計なことだったのではないかと、自然に任すことにする。