鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

昨夜の捕物

2021年09月22日 12時42分00秒 | 






床について、うとうとしているときに『バタッ』というような音が遠い廊下の方から聞こえて来た。
戸締りはちゃんとしただろうかと咄嗟に考えて、ニホンミツバチの飼育箱を並べている物置の屋根裏窓を開けっ放しにしておいたのを思い出した。
何かの動物か、考えられるのは確実に居ると言われていて目撃証言もあるハクビシン。
『こらっ』と大きく叫んでから電灯を点けたが、反応がない。
かなり獰猛でもあるということなので、枕元においてある肩たたき玉の付いた孫の手を持って、ぐるっと回っている廊下を音のした方に進む。
音のした辺りには何もいないので戻ってみると、寝室に使っている部屋の廊下をかなりの存在感のものが飛び回っていた。
飛び方からコウモリではないなと思ったが、ひらひらとは漂わずかなり速い動きとずんぐり体型なので蛾とようやく納得した。
障子に当たる時の音がかなり大きいから、私を起した音の正体も納得。
網を1階から持って来て、ようやく捕まえ容器に入れた。
背中の珍妙な文様はなかなかに好奇心と想像力を刺激する。
朝になってから検索したら、やはり背中の文様からすぐにクロメンガタスズメと判明した。
こいつは幼虫の方がずっと馴染みがある。
年老いた王の立ち姿とでも言おうか、泥棒顔の落ちぶれ男が毛布を羽織ってさまよっている姿とでも言おうか、シックで高級な織物を羽織っている呪術師が一番良さそうか、などと想う。
容器の中ではおとなしいが、セミより大きいこの姿は、美しくも怪異。
2枚目の画像は、先日採って来たノブドウの葉が枯れたので、実だけを集めて静物風に置いてみた。
暖色系の派手な色合いでなくても惹かれる色の組み合わせはあるものだなと、ノブドウにもクロメンガタスズメにも感心する。
コメント (6)
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