外出を控え、家を出るときはマスクを着け、人と接触することを避ける文化が根付いてしまうのではないかなどと、1ヶ月ほど前までは思ったものだった。
幸いに、専門家も首を傾げるほどに、何が良かったのか効果があったのか判然としないまま、コロナ騒動も終息に向かっているように見える。
ポツンと山奥の一軒家に住み続けて社会から孤立充足している人以外は、膠着状態とか逼塞状態を目に見える形で体験したわけで、後々これが個々人にどう影響するのか観察していきたい。
コロナの影響も少しはあったから、篭り気味に独りで過ごしていると、動くモノへの反応が早くなったような気がする。
動くモノと言っても動物といったものは目につくことがあまりなくて、小さな生き物に立ち止まることが多い。
そうして何かしらの擬人化した表情を感じて、スマホを構えては『じっとしとけよ』と念じながら撮る。
カマキリはこちらの反応に同調するように、『なんだおまえ』というポーズをするからおかしい。
アマガエルは何を見続けてこんなポーズをしているのだろうと思うことがあり、こいつは上向きで空を見るばかり。
蕎麦の実を乾かしている箕(み)の縁にいたのは緑の尻をした蜘蛛で、止まるとどっちが前かわからないが、これでも威嚇のポーズか。
最後の画像は以前に出したことがあるコスモスに止まっていた昆虫で、専門家に問い合わせたらユスリカの一種でフタモンツヤユスリカのメスが候補と教えてくれた。
花に向けて構えていたのに、虫がいるとなれば花より虫にいく性で、ユスリカの成虫は口も消化器も退化しているそうだけれど、こいつは花に止まって何とするのか、小さいけれど姿も名もなかなかのものだ。