鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

煙(けむ)に巻かれる  その⑤

2022年08月17日 07時17分07秒 | アングル


初めて田中泯の舞踏を観る私は、ついつい何かしら過激な異様体験ができるのではないかと期待してしまっていた。
何かきっかけがあれば、観客も巻き込んだ、えーじゃないかえーじゃないかというような狂騒乱舞が起こっただろうか。
それはありえないこと、あってはならないこと、田中泯が独りで踊り、観客が静かに見守らなければならない予定的調和なのだから。
ただ、演出ではないはずの、蝙蝠が1羽いや1匹か、途中から人工池の上を飛び回るので、ついついそちらに目がいく。
コンクリート建築に囲まれた中庭だけれど、浅くても広い池があれば虫も飛び、霧を発生させているからなおさら自然に近いということか。
1匹ではなく10匹ほどでも飛んでいたら、どんなにか効果的だったろうに、今後は虫を放つか蝙蝠を放つかの演出がなされたら良いと思う。
田中泯氏の挨拶と同時に、観客席から歓声などはないけれど、力強く長く拍手が続いた。
観客に対し誠心誠意感謝していることが伝わるのは、やはり観客有っての公演の無事終了、皆で創り上げた場であったということなのだろう。
私が観たのは8/12の18:00~だったが、その日の11;00~が最初だったので、全く同じように演じたのかどうか。
音楽は同じだろうから、『場踊り』というのは即興ではなくて、この舞台設定とこの音楽だからこうなるという同じ演技なのだろうか。
8/13にも2回、8/14には午前の1回で、計5回の演技を通しで観たら、どんな感想を持つものだろう。
いくら鍛えているにしても、歳も歳だから、3日間5回の演技は決死の集中力ではあろうと思うけれど、私にすればやはり煙に巻かれた感が強かった。
雨が降っても中止しないというアナウンスがあったから、雨が降って欲しかったけれど、雨予報は外れ、ハプニングは蝙蝠1匹。
 おわり

先日のペットコーナーで撮った、この一匹は展示の爬虫類にあるまじき活発さで動き回っていたが、一瞬だけ静止したのは目が合ったからか。
意外にはっきりと写った見事な肌に触りたいとは思わないけれど、ほれぼれと見入ってしまう。
これも行く末を見守りたい気分で、あの店に行く度に無事か売れてしまったか確認しないではいられないやつ。
コメント (2)
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