鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

地敬(chikei)という舞踏  その2 舞台を創るということ

2022年08月01日 09時33分55秒 | アングル




せっかく、どの会場にも入れる作品鑑賞パスポートを持っているのだから、できるだけ観ようと独りで行動開始をしたのが7/29(金)。
そうしたら土日だけ開く会場もあり、7/30(土)から夏季の部が始まるというような間の悪さで、暗黒舞踏の会場も前日に行ってしまった次第。
ただ、あきらかに演技者に違いないという風貌の男性が二人、舞台装置を運んだり設置したりしていた。
鳶職の足首まで広がっている黒いニッカボッカを履いたスキンヘッドの風貌は、自然の中で異様だった。
次の日の開演前もその二人は準備をしていたのだが、その動きがまた独特で、決して急がない。
働く人の効率よい反復や手際良さとは対局の動作。
労働者や熟練者という人たちばかりを観てきた目には、篝火の台を設置したり、薪を入れたり、ライトやスピーカーのコードを持ち運んだりする彼らの動きが異様に見えた。
仕事現場の緊迫感がないというのか、何か事故とか突発事項の予兆は少しも感じられなかった。
何となく場違いな気はしたが、私達は車田の舞台を観ながら持参の小イスに腰をおろして弁当を広げた。
早く来すぎた感があり、お握りを頬張って昔の田舎の運動会にやってきた父兄参観状態の私達に係員が『いいですね〜』と声を掛けてくれて、連れの同級生が『すみませ〜ん、楽しみにしてま〜す』などと応え、ある雰囲気の一部として溶け込んでいたのかもしれない。
快晴だったから日没の夕焼けが徐々に暗くなっていき、開演前のしばらくは、低い音の単調のようでいて複雑な音色の民族楽器音楽がずっと流されていた。
どこの楽器だったかと思いだしそうでいて喉元で引っかかっていた楽器は、オーストラリア先住民アボリジニーのディジュリドゥ(イダキ)。
かなりの大音量でその独特な響きが続き、不意に何の予告もなく、ゆっくりと松明を持って舞台に現れたのが上半身裸白塗りスキンヘッドで髭も白くした白腰布の人だった。
コメント (2)
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