和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

目を通す必要がある。

2012-02-27 | 短文紹介
東日本大震災も、もうすぐ一年になります。
まだ、これからも関連本が、出版されております
(この頃、それらを読んでいないのでした)。
そんなことを思っていたら、
思い出した言葉がありました。

それは養老孟司さんの言葉でした
(そういえば、この頃、養老さんの本を読んでいないなあ)。
以下引用。

「ときどき思うのだが、
日本人は総説が下手である。
そういったのは私ではない。
日本学術会議会長の伊藤正男先生である。
新聞雑誌を見ていると、山のように意見が出ている。
それをうまくまとめたら、
たいていの問題には、おそらくちゃんと
答えが出るのではないかと思う。
それがそうならないのは、
おそらくまとめるひとがいない、
まとめ方がわからない、
まとめる気がない、等々であろう。
まとめるには、
出ている意見をまず手にいれ、
目を通す必要がある。
すなわち情報を集める。
それから、問題がなにかを明確化する。
科学では、問題を立てることとその解答は、
暗黙のうちに連係している。
間違った問題を立てると、
その問題自体には答えがでない。」


これは雑誌「Ronza」創刊号1995年4月号にあった養老孟司氏の言葉なのでした。東日本大震災があって、新聞・雑誌・単行本・写真集と、さまざま出たのですが、これからも、まだまだ出るようです。「まず手にいれ、目を通す必要がある。」という養老氏の言葉を、あらためて思い浮かべるのでした。
コメント
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