2011年3月11日の東日本大震災について、
本を読んでいたはずなのに、あれこれと枝葉末節へとひろがってゆくようで、
ここらで、幹へとたどり直してみたくもなります。
とりあえずの、3冊といえば、
吉村昭
寺田寅彦
鴨長明
の3人の本を丁寧に読もうと思っていたはずなのになあ。
まあいいか、とりあえず、忘れずにいれば。
さてっと、それはそれ、ほら、
本棚に西堀栄三郎著「石橋を叩けば渡れない」(生産性出版・1999年)というのがありました。黄色い線をひいてあるので、読んだ形跡があるのですが、まったく忘れておりました。黄色いカバーの本で、講演をテーマごとに出版社で整理した本のようで、それで記憶に残らなかったのかもしれないなあ。粉雪が道路に触れるか触れないかで、スッと消えてしまう。あんな要領で、まったく忘れておりました。でも本棚に置いてあるので、また読む気でいたのだと思います。まあ、それくらいの印象でした。
あれまあ、ここにも地震のことが、しかも最初に出てきておりました。
「私は学生時代に、安い費用で、行けるだけ遠くへ行ってみようと思いました。当時は、第一次世界大戦のあとで、ドイツが敗れ、日本が南洋のヤップとかサイパンとかを占領し、委任統治をしていました。」
こうして船に乗って行ったそうです。
「ところがその帰り、小笠原入港直前に、東京にものすごい地震がおこり(大正12年関東大震災)、東京全区が火災をおこしているという電信が入りました。横浜へついてみると、一面に焼け落ちた市街と死体の海です。
そのとき困ったことは、船の中に、サイパンから上智大学に留学しにきた現地の男の子五人と女の子三人がいたのです。何しろこんなありさまですから、上陸しても行くところがない。そこで私が『男の子は引き受けましょう』といったら、子供たちはとても喜びました。こうして京都の家に連れて行き、一月あまり面倒をみました。世話はやけましたが、いい子たちでした。・・・別に、私がそうしなければならない義務があったわけではありません。私は若いころから、人間というものは経験を積むために生れてきたのだ、という幼稚な人生観を持っています。だから、どんなつらいことであっても、それが自分の経験になると思ったら、貪欲にやってみるのです。どんなに人のいやがることでも、この考え方でいけば率先してやれるのです。」(p6~7)
話題が、南極のことになるとワクワクさせられます。
というか、拾い読みなのですが(笑)。
本を読んでいたはずなのに、あれこれと枝葉末節へとひろがってゆくようで、
ここらで、幹へとたどり直してみたくもなります。
とりあえずの、3冊といえば、
吉村昭
寺田寅彦
鴨長明
の3人の本を丁寧に読もうと思っていたはずなのになあ。
まあいいか、とりあえず、忘れずにいれば。
さてっと、それはそれ、ほら、
本棚に西堀栄三郎著「石橋を叩けば渡れない」(生産性出版・1999年)というのがありました。黄色い線をひいてあるので、読んだ形跡があるのですが、まったく忘れておりました。黄色いカバーの本で、講演をテーマごとに出版社で整理した本のようで、それで記憶に残らなかったのかもしれないなあ。粉雪が道路に触れるか触れないかで、スッと消えてしまう。あんな要領で、まったく忘れておりました。でも本棚に置いてあるので、また読む気でいたのだと思います。まあ、それくらいの印象でした。
あれまあ、ここにも地震のことが、しかも最初に出てきておりました。
「私は学生時代に、安い費用で、行けるだけ遠くへ行ってみようと思いました。当時は、第一次世界大戦のあとで、ドイツが敗れ、日本が南洋のヤップとかサイパンとかを占領し、委任統治をしていました。」
こうして船に乗って行ったそうです。
「ところがその帰り、小笠原入港直前に、東京にものすごい地震がおこり(大正12年関東大震災)、東京全区が火災をおこしているという電信が入りました。横浜へついてみると、一面に焼け落ちた市街と死体の海です。
そのとき困ったことは、船の中に、サイパンから上智大学に留学しにきた現地の男の子五人と女の子三人がいたのです。何しろこんなありさまですから、上陸しても行くところがない。そこで私が『男の子は引き受けましょう』といったら、子供たちはとても喜びました。こうして京都の家に連れて行き、一月あまり面倒をみました。世話はやけましたが、いい子たちでした。・・・別に、私がそうしなければならない義務があったわけではありません。私は若いころから、人間というものは経験を積むために生れてきたのだ、という幼稚な人生観を持っています。だから、どんなつらいことであっても、それが自分の経験になると思ったら、貪欲にやってみるのです。どんなに人のいやがることでも、この考え方でいけば率先してやれるのです。」(p6~7)
話題が、南極のことになるとワクワクさせられます。
というか、拾い読みなのですが(笑)。