和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

人間の集団について。

2017-02-21 | 前書・後書。
桑原博史著「徒然草の鑑賞と批評」(明治書院)の
はじまりは「徒然草を読むために」という文でした。

そこに司馬遼太郎著「人間の集団について」への言及がありました。
そこを引用。

「どんな分野でも、専門というのは、小さな狭い領域に立ち入ることに
なってしまう。私も専門家のはしくれだから、見えている領域というのは、
日本の古典文学の中の、ごくわずかな一部分でしかない。
そういう自分の欠点をわずかでも修正するために、
私は、幅広い読書をすることによって、何とか自分の思考世界を広げたい
と思っている。たまたま目にした司馬遼太郎氏『人間の集団について』
によって、その感をいよいよ深くすることになった。
・・・・研究の世界でも、対象に愛情を持つことは第一に大切なことで、
色々な発見発明も、愛情をもってその対象の内側にはいることによって
可能になる。ところが、対象に愛情を持つことは、
誰にでもできることではない。・・・・・
根本的に対象に対して冷たいがために、何年かかっても研究を真の意味で
完成させることができない、不幸な人もいる。
司馬氏のこの本が、読者にこころよいのは、
氏の愛情がきわめて自然で、少しも無理がないからである。」

はい。私は『人間の集団について』を読んでないので、気になります。
コメント
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