松山猛著「僕的京都案内」(日本交通公社)。
はい。500円。古本で購入してありました。
著者紹介を見ると、こうあります。
「松山猛(まつやまたけし)
1946年8月13日、京都市生まれ。・・
1967年に作詞した『帰ってきたヨッパライ』
がミリオンセラーとなる。
1970年上京。・・・・フリーライター、
編集者として活躍・・・」
そうだったのか、
「帰ってきたヨッパライ」の作詞者。
あの曲のなかには、たしかメトロノームも
木魚の音も、読経もでてきたのでした。
この本の『プロロオグ』から
「この『僕的京都案内』の取材は、
三度にわたったが、最後の写真取材に訪れたのは、
年があらたまってすぐの真冬であった。
京都に着いた夜から雪になり、
その雪は見る見る街を白く染めあげた。
僕は京都の冬が子供の頃から好きだったし、
その降り具合から想像すると、翌朝の風景が
素晴しかろうと想像できた。
翌朝は7時から外に出た。
都ホテルの最上階からのながめは、
かつて見たどの京都よりも、
美しいと思われるパノラマであった。
その足で南禅寺に行った。
寒椿の垣根に積った雪を見たかったからである。
忘れていた京の冬の底冷えが、
つま先からはいあがってくるのだが、
美しさの魅力には勝てぬ。
南禅寺の本堂では、朝の勤行がはじまっていた。
しんと凍えた空気の中に、春の匂いが漂い、
読経の声が和音となって響きわたる。
・・・・」(p18)
うん。本文から一カ所引用。
『初音』は、こうはじまりました。
「祇園石段下、つまり八坂神社のおひざもとの、
東大路に面したところにある、うどん屋さんである。」
この1頁の紹介文の最後はというと、
「京都のうどん屋さんは、たいてい
どこへ入っても当り外れがない。
まっとうな味じゃないと、
隣近所が食べに来てくれないのだ。
だから観光名所じゃない所で、
軽いお昼を、なんて考えるなら、
近くのうどん屋さんに限る。」(p50)
見開き、右ページに紹介文。
左ページにお店の外観の写真。