さてっと、本の話(笑)。
本の値段が気になっておりました。
せっかく買っても、読みとおせない。
それが、最近はネット古本で、安く、
しかも、自宅に配達までしてくれる。
これは私のような、読みとおせない者に、
朗報以外のなにものでもありませんでした。
パラパラ読みから、次の本へと飛び乗る。
うん。その醍醐味(笑)。
何よりも、古本が安いので罪悪感がありません。
最後まで読まなきゃという、気持ちからの解放。
そういえば、と本棚から取り出したのは、
本居宣長の「うひ山ふみ」(岩波文庫)。
はい、何よりも薄いのが気にいります(笑)。
そこから、この箇所を引用。
「・・・いづれの書をよむとても、
初心のほどは、かたはしより
文義を解せんとはすべからず、
まづ大抵にさらさらと見て、
他の書にうつり、
これやかやと読ては、
又さきによみたる書へ立かへりつつ、
幾遍もよむうちには、
はじめ聞えざりし事も、
そろそろと聞こゆるやうになりゆくもの也。
さて件(くだん)の書どもを、
数遍よむ間には、
その外のよむべき書どものことも、
学びやうの法なども、だんだんに
自分の料簡のできるものなれば、
その末の事は、いちいちさとし教るに及ばず、
心にまかせて、力の及ばむかぎり、
古きをも後の書をも、
ひろくも見るべく、又簡約にして、
さのみ広くはわたらずしてもありぬべし。
・・・語釈は緊要にあらず・・・」(p19)
はい。
坊(ぼん)さんが へをこいた
においだら くさかった
と、口ずさんでいると、なにやら
ブクブクと、浮かんできた、
記憶に残る、本の数行なのでした(笑)。